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家電以外の商品を売り始めた家電量販店を悩ます「リベートの減少」なぜかなくならない慣行(5/5 ページ)

» 2018年07月30日 06時00分 公開
[坂口孝則ITmedia]
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家電量販店に未来はあるか

 拡大に動いてきた家電量販店各社だったが、旧来モデルからの脱皮を模索しつつ、まだ明確な将来戦略を描き切れていないように見える。ニトリも同じく住宅事業に乗り出している。中古住宅にニトリの家具をセットで販売しようというものだ。住宅と家具でシナジー効果を生むかもしれないが、家電は住宅とシナジーを生むだろうか。

 あるいは、酒類、日用品、食料品といった領域には、ドン・キホーテという先人がいる。同社はプライベートブランドを日用品領域で多数展開する。この勢力に拮抗できるだろうか。

 または、ネット販売で、ヨドバシカメラは奮闘している。しかし、他の家電量販店はアマゾンの独走に対抗できるだろうか。

 そして、そもそも私たちは家電量販店に何を求めているだろうか。

著者プロフィール

坂口 孝則(さかぐち たかのり)

調達・購買業務コンサルタント、講演家。大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務に従事。現在は未来調達研究所株式会社取締役。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の専門家。著作26冊。「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。日本テレビ「スッキリ!!」等コメンテーター。


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