飲食店の課題を解決するかもしれない、この“仕組み”が面白い水曜インタビュー劇場(収入源公演)(1/5 ページ)

» 2018年08月01日 08時10分 公開
[土肥義則ITmedia]

 日曜日。オフィス街を歩いていると、気になることがある。平日はスーツ姿のサラリーマンが溢れているので、多くの飲食店が繁盛しているが、休日になるとその光景が一変する。人気店に入っても、客はチラホラなので「大丈夫なのか? やっていけるのか?」と感じたことがある人も多いのでは。

 基本的に、飲食店は営業時間を増やして売り上げアップを狙う。休日に店を開けても集客がそれほど見込めない。それでもスタッフを確保して、収益減を食い止めようとしているところも少なくない。「シャッターを下ろせば、問題は解決するじゃないか」と思われたかもしれないが、休業日も家賃は発生する。こうしたジレンマに対して、「なんとかしなければいけない。でもなにもできない」とイライラしたことがある関係者も多いはずだ。

飲食店のジレンマは解決できるのか(写真提供:ゲッティイメージズ)

 そんな業界の大きな課題が解決するかもしれない、と感じさせられる“仕組み”が登場した。その名は「ReDINE(リダイン)」。飲食店のマーケティング支援などを手掛けるfavyが2018年3月に展開したところ、ジワジワと広がりを見せているのだ。

 このように書いても「ReDINE? なんだそれは?」と疑問を感じられた人も多いと思うので、簡単に説明しよう。料理を提供したいシェフ、食事を楽しみたい人、定休日に店舗を活用したい飲食店――。ネット上で、この3者をマッチングさせるのである。また、食品や飲料メーカーなどは、イベント参加者に対して自社商品やサービスを訴求することもできる。

 favyは集客や決済などの手数料として、売り上げの25%を徴収し、残りの75%をイベントを企画したシェフと場所を提供した飲食店が分け合う。基本的に食材はシェフが用意し、飲食店は設備のほかにスタッフなどを提供するといった形だ。

ReDINEのビジネスモデル(出典:favy)

 ReDINEのサイトを見ると、「肉!にく!ニク!の夢イベントを六本木で開催」「贅沢フレンチと20種類のワインを満喫」といった文言が並んでいるが、さまざまなイベントを実施してきてどんなことが分かってきたのか。ReDINEの運営を担当している山口順也さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

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