痩せるサプリ「グラリスゴールド」に根拠なし キリン堂に措置命令「脂肪の消費を大幅UP」はNG

» 2018年09月05日 13時27分 公開
[中澤彩奈ITmedia]

 「グラリスゴールド」と称するサプリメントを摂取するだけで、特段の運動をしなくても痩せられると店頭掲示物で宣伝していたとして、消費者庁は9月4日、ドラッグストアチェーンなどを展開するキリン堂(大阪市)に対し景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を出した。

 問題の表示があった期間は2015年5月1日〜16年12月22日で、開始時期はさらにさかのぼる可能性もある。これまでに66店舗(18年2月28日時点:全358店舗)で確認されている。

photo 問題となったサプリメント「グラリスゴールド」=消費者庁のニュースリリースより

 具体的には、「食べるの大好き&運動嫌い」「でも燃えた!!」「脂肪分解酵素を分解」「脂肪の消費を大幅UP」などと、サプリの効能を宣伝していた。また、痩せている男性がサイズの大きなズボンをつかんでいるイラストも掲載し、大きな痩身(そうしん)効果が得られるかのように示していた。

 だが、消費者庁がキリン堂に効能の裏付けとなる資料の提出を求めたところ、合理的な根拠を示す資料は認められなかった。

 これを踏まえ、同庁は「一連の表示は、実際のものよりも著しく優良であると示している」と判断。再発防止と従業員・顧客への周知徹底を求めた。

photo キリン堂によるおわびとお知らせ

 同社は5日に「お客さまや関係者の皆さまに大変ご迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」との謝罪文を発表。今後は広告内容の見直しなど、再発防止に向けた管理体制の強化に努めるとしている。

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