日経平均は反落、終値は2万円台維持、年間ではアベノミクス相場で初の下落国内年金勢の買い期待が根強く

» 2018年12月28日 16時34分 公開
[ロイター]
photo 12月28日、大納会の東京株式市場で日経平均は小反落した。不安定な米国株に対する警戒感から売りが先行。国内6連休を前にしたポジション調整の売りに押されたが、国内年金勢の買い期待が根強く、終値は2万円台を維持した。写真は東京証券取引所で撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 28日 ロイター] - 大納会の東京株式市場で日経平均は小反落した。不安定な米国株に対する警戒感から売りが先行。国内6連休を前にしたポジション調整の売りに押されたが、国内年金勢の買い期待が根強く、終値は2万円台を維持した。年間では2750円17銭安。下落幅は2008年以来の大きさとなり、アベノミクス相場では初のマイナスとなった。

年間騰落率は12.1%安と11年以来の大きさ。TOPIXは年間では323.47ポイント(17.8%)安。日経平均と同様、下落幅は08年以来、下落率は11年以来の水準となった。

大納会のセクター別騰落率は、非鉄金属、鉄鋼が上昇率上位にランクイン。医薬品、小売が2%を超す下落となった。東証1部の売買代金は2兆円を上回った。

後場は膠着感が強い展開となったが、大引け前に仕掛け的な売りで崩され、指数は軟化。取引終了直前まで2万円を下回って推移した。だが引け間際に先物買いが入り、辛うじて2万円を上回って年内の取引を終えた。

ただ、現物株の取引終了後、日経平均先物3月限は下げ幅を拡大。1万9700円台まで下げる場面があった。「現物が引けた後に短期的に需給が乱れた」(国内証券トレーダー)との声が出ている。

いちよしアセットマネジメント・上席執行役員の秋野充成氏は「売り方も怖い局面だが、下方向にトレンドが出ている。売りから入り買い戻し、また売りから入るという流れはまだ断ち切れていない」とみる。

個別銘柄ではZOZO<3092.T>が急落。アパレル大手オンワードホールディングス<8016.T>の事業会社であるオンワード樫山がアパレル通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」への出品を取りやめたと一部で報じられた。報道を嫌気した売りが膨らんだ。

半面、DCMホールディングス<3050.T>が年初来高値を更新。同社は27日、2018年3─11月期の連結経常利益が前年同期比4.0%増となったと発表。19年2月期予想に対する進捗率は86.3%だった。自社株買いの実施も同時に公表。好業績と株式需給に期待した買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり891銘柄に対し、値下がりが1166銘柄、変わらずが72銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20014.77 -62.85

寄り付き    19957.88

安値/高値   19900.04─20084.38

TOPIX<.TOPX>

終値       1494.09 -7.54

寄り付き     1490.71

安値/高値    1486.31─1499.61

東証出来高(万株) 119506

東証売買代金(億円) 20293.39

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