Linuxのパッチ適用を一元的に、ユニアデックスが展示

ユニアデックスは「Linux World Expo」の展示会で、3社共同で開発したLinux向けのパッチ自動適用ソリューションを紹介した。

» 2004年06月03日 02時22分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 ユニアデックスは6月2日から東京ビッグサイトで行われているカンファレンス「Linux World Expo」の展示会で、Linux向けのパッチ自動適用ソリューションを紹介した。

 このソリューションは、同社とクワンティ、ヌリテレコムの3社が共同で提供しているもの。Linuxのインストールやアンインストール、バージョン確認といった作業を簡単に行えるようにするRPM(Red Hat Package Manage)をベースに、クワンティの組込型エンジン「Qloc Engine」と、ヌリテレコムの統合運用管理ツール「Net-ADM」を組み合わせて実現したシステムだ。

 ディストリビュータが新たなパッチなどをリリースすると、Qloc Engineはそのことを検出し、通知を行う。これを元にNet-ADMのGUI上からパッチの適用といった作業を指示すれば、自動的にパッチの取得、適用作業が行われる仕組みだ。データセンターなどで稼動する数十台、数百台規模のLinuxに対し、一括してパッチ適用、管理を行えるという。

Linuxパッチ自動適用ソリューション Linuxパッチ自動適用ソリューションの管理コンソール

 Net-ADMでは、監視対象となるLinuxサーバのバージョン/パッケージ情報のほか、さまざまなインベントリ情報や稼動状況も管理する。パッチ適用後にシステムに影響が生じていないか、CPUの使用率などをチェックして確認することも可能だ。

 毎日のようにセキュリティホールが発見され、それを悪用するコードやワームが続出していることを背景に、パッチの迅速な適用の重要性が叫ばれるようになった。Windowsシステム用には、MicrosoftのSystem Management Server(SMS)をはじめ、いくつかのパッチ管理ツールが提供されているのに対し、Linuxを対象としたものは少なく、(スクリプトなどを併用するにしても)基本的には管理者が手作業で確認、適用を行う必要があった。

 このパッチ自動適用ソリューションは、RPMを利用しているRed Hat、Turbo Linux、Miracle Linuxに対して利用できる。ただし、監視コンソールはWindows上で動作する。価格は、5サーバを対象にした場合でソフトウェアライセンスが75万円から。別途設計/導入やランニングコストが必要になるという。ユニアデックスではデータセンター/ホスティング事業者のほか、Linuxサーバを導入している企業向けに提供していく。

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