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» 2004年06月29日 17時07分 UPDATE

「HPは元気です」日本HP、64ビット拡張テクノロジ採用のワークステーションを発表

日本HPは、同社のパーソナル・ワークステーション「HP Workstation xwシリーズ」(以下、xwシリーズ)を一新、64ビット拡張テクノロジ対応Xeonプロセッサを搭載するモデルを含めた3モデルを発表した。

[西尾泰三,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は6月29日、同社のパーソナル・ワークステーション「HP Workstation xwシリーズ」(以下、xwシリーズ)を一新することを発表した。新しく3モデルが発表されている。

馬場氏 「私はコンパックにいて、さまざまな買収劇に立ち会ってきたが、今回のHPとの合併は大成功で、1勝2敗といったところだろうか(笑い)」と話す馬場氏

 今回発表する新製品は、64ビット拡張テクノロジ対応Xeonプロセッサを搭載した「HP Workstation xw8200シリーズ」(以下、xw8200)および「HP Workstation xw6200シリーズ」(以下、xw6200)と、Pentium 4プロセッサを搭載した「HP Workstation xw4200シリーズ」(以下、xw4200)の3モデル。xw8200およびxw6200は、CPU、メモリ、HDD、グラフィックスカードなどを自由にカスタマイズできるCTO(注文仕様生産)にも対応する。

 スペックについては、それぞれxw4200xw6200xw8200のようになる。肝となるのは、チップセットにインテルE7525(Tumwater)を採用し、64ビット拡張テクノロジ対応Xeonプロセッサを最大2個搭載可能なxw8200およびxw6200となる。従来のワークステーションから大幅に性能が向上したほか、「サイズにも気を配った」というきょう体は、業界で最小サイズ(xw6200)であるとしている。

 xw8200、xw6200では、高い静音性も特徴となっている。これは、パルス幅変調回路を備えたファンコントロールや、HP独自の「振動遮断テクノロジ」などにより実現されるもので、xw6200ではアイドル時のシステム動作音を21dbにまで抑えている。

xw6200 Xeonプロセッサを2個搭載したxw6200(クリックで拡大します)

 また、「HP Performance Tuning Framework」と呼ばれるユーティリティ・ソフトウェアも注目したい。同ソフトは、アプリケーション・ベンダが認定した最新のグラフィックス・ドライバや設定を簡単にダウンロード/インストール可能で、特定のアプリケーションに最適化された形でワークステーションを構成できる。新たに、「3D Studio MAX」や「Solid Edge」、「AutoCAD」、「CATIA」などに対応している。実際にCADアプリケーションのパフォーマンスを最適化する際は、「HP Performance Tuning Framework」からさらに、HP独自のパフォーマンス・チューニング・ツール「HyperTune」が呼び出されることで、最適化が行われる。

 価格は最小構成でそれぞれ次のようになっている。

  • HP Workstation xw8200シリーズ 23万9400円から
  • HP Workstation xw6200シリーズ 19万9500円から
  • HP Workstation xw4200シリーズ 14万9940円から

 xwシリーズは日本HP販売代理店で7月1日から、xwシリーズのCTOモデルはHP Directplusオンラインストア、HP Directplusコールセンター、HP Directpartnerで7月中旬から発売を開始する予定。

64ビットの恩恵はすぐに享受できるか?

 日本HPパーソナルシステムズ事業統括ワークステーション・ビジネス本部本部長の井上公夫氏は、「CADなどの現場では、現在の32ビット環境での限界が来ている。これはメモリアドレスのユーザーエリアに2Gバイトという壁があるため。いわゆる"3Gバイトパッチ"を当てるなどして対応しているが、1Gバイトを優に超えるようなファイルを操作するにはもはや十分な環境ではない」と指摘する。こうした現場からは64ビットワークステーションのリリースが熱望されていたという。

 しかし、64ビットOS、そして64ビットに対応したアプリケーションでないと、その恩恵は享受できないのではないかという疑問に、「ユーザーエリアが拡大される恩恵は既存の32ビットアプリケーションでも享受できる。現状で”ベスト・イン・クラス”な32ビット性能を発揮しつつ、64ビットソリューションにもスムーズに対応できることになる」と話す。

 なお、製品リリース時には32ビットWindows、Linux(Red Hat Enterprise Linux WS)をサポートし、64ビットOSへの対応はLinuxが先となる見込み。また、「Red Hat Enterprise Linux WSのパッケージを弊社から提供する予定もある」としている。

日本HPの強みはどこに?

 日本HPの取締役副社長パーソナルシステムズ事業統括の馬場 真氏は、ワークステーション市場における日本HPの成功要因は大きく分けて2つあると話す。

 ひとつは、競争力のある価格を大胆に出していく点。最安値ではないが、プライスパフォーマンスを考えるとユーザーにとって非常に魅力あるもの。

 そしてもうひとつは、国内で生産していることであるという。これは他のベンダーが中国など国外に工場を移す方向性とは正反対のものとなる。

「現在は昭島の工場で生産している。ベンダーからのお仕着せではなく、ユーザーの要求に沿ったものを短期間で納入しようとしたときに、海外に工場があるのは得策ではない」(馬場氏)

 また、国内生産することで、品質がよくなったという副次的な効果もおまけについた。

「同じ部品を使っているのだから、品質がよくなったというのは正しくないかもしれないが、海外から輸送する際に発生する、さまざまなストレスによる故障というものを減らすことができる。実際、不良品の割合は従来の半分にまで減っている」(馬場氏)


 日本HPは2003年9月、専門分野での業務に最適なプロフェッショナル向けワークステーション製品の競争力を強化するため、ソリューション、テクノロジ、価格の各側面から施策を実施する「プロ・クオリティ戦略」を発表している。今回の発表により、ワークステーション市場での売上高シェア、台数シェアの拡大を狙う構えだ。

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