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BlogとCMSは、一見すると相反するサービスやツールかもしれない。しかし、目的は同じところにある。デベロッパーチャンネルではこれらを「コミュニティツール」と分類し、開発者(運用者)が使う備忘録や開発支援、そしてサイトデベロッパーの構築ツールとして注目していく。

» 2004年07月01日 23時50分 公開
[ITmedia]

Blog、CMSを支えるシステム言語のノウハウ

 サイトデベロッパーはもちろん、アプリケーション開発者(運用者)がチーム開発の支援ツールとしてBlogやCMSを利用するシーンが増えている。コミュニケーション手段であればBlogサービスで十分だが、カスタマイズを行って思う通りのツールとして使いたい。そのような場合には、ツールの基盤となっているPerlやPHPスクリプトの編集、そしてページデザインに関わるCSSについても理解しておかなければならない。

Blogサービスが利用者層を爆発的に広げている

 昨今勢いを見せる「Blog」。巷では「Blogサービス」を指すことが多く、老舗といえる「はてなダイアリー」を始め、「ココログ」「livedoor Blog」「goo BLOG」「2ちゃんブログ」などが挙げられる。Blogサービスの特徴は、ユーザーアカウントを取得するだけですぐに書き込みができることにあり、サービスが用意するデザインテーマであれば、従来のホームページ作成ソフトやHTMLタグとはまったく関わらないページ公開が可能だ。もちろん背後にあるシステムについても考えないですむ。このため、ISPのホームページ作成サービスの延長としても注目され、幅広い年齢層の利用者となっている。

 Webアプリケーション開発者の多くは、この利便性に注目しているだろう。自らが利用する備忘録サービスとして、そして業務に関わるコミュニケーションサービスとしても注目の存在だ。

Blogツールは機能拡張とページデザインの自由度を求める向きに人気

 自らWebスペースを管理できる層には「Blogツール」が人気だ。Blogツールのデファクトともいえる「Movable Type」を始め、国内では「tDiary」なども多くのユーザーを抱える。Blogサービスとツール使用のいちばんの違いは、サービスでは不可能な機能性拡張が自由なことや、ページデザインの自由度が制限されない点だ。

Blogツールの1つ「Movable Type」の管理画面

 また、Blogサービスやツールの多くは、「静的ページ生成」という傾向を持つ(後述のPHP言語を使用している物もある)。手軽さからかシステム言語にはPerlが利用されることが多く、後述するCMSの多くが動的ページ生成の傾向であるのに対し、比較的アクセス時のサーバ負荷を低く押さえるタイプだ。しかし、負荷が低い反面、ページ内容を編集した後にはHTMLを生成(ビルド)し直す必要があり、ページ(サイト)規模が大きくなるほど構成は変更しづらい傾向にある。

動的ページ生成がスピードマネージメントを実現するCMS

 CMS(コンテンツマネージメントシステム)と聞くと、難しいシステムだと思われがちだ。しかし、Blogツールと同じく、ページ生成の手間を軽減し、コンテンツそのものに注力するツールであることに変わりはない。Blogよりもサイト内のコンテンツ配置など、ページ構成を意識したい場合は、CMSを考えてみるのが自然だ。

CMSツールの1つ「XOOPS」の管理画面

 多くのBlogツールと異なる大きな点は、動的ページ生成の傾向を持つツールが多いことだ。その根底にはPHP言語を利用していることにあるが、データベース蓄積されているコンテンツを、静的なページ生成をし直すことなく、さまざまな観点でページ上に配置し直せる点に大きな意味がある。そのため、CMSの多くは管理画面のGUI操作でページ構成の変更が可能だ。また一部のCMSツールでは、動的ページ生成のデメリットであるアクセス時の負荷を補完する機能を装備し、一定時間有効なキャッシュファイルを書き出す仕組みを持っている。ただし、Blogが静的、CMSが動的というわけではなく、これはあくまでも現在の多くのツールが持つ傾向だ。

 また、CMSツールの多くは、PHP言語を利用したフロントエンドのページ生成、背後にはデータベースとしてMySQLを使うことが多い。これらのツール活用をすべく、デベロッパーチャンネルでは「blog/CMS」コーナーを新設し、Blogサービスやツール、CMSツールの活用情報を載せていく。

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