MSのLinux対抗広告に英監視団体がクレーム

「LinuxはWindowsの10倍のコストがかかる」とうたったMicrosoftの広告に、クレームが入っている。「ハードウェアも対象としたものであり、Linuxの実行がWindowsの実行より10倍コスト高であることを示したものではない」という。

» 2004年08月26日 08時53分 公開
[ITmedia]

 「LinuxはWindowsの10倍のコストがかかる」とうたったMicrosoftの広告に、イギリスの広告監視団体がクレームを付けている。

 英Advertising Standards Authority(ASA)は8月25日、LinuxとWindowsのコスト比較と銘打った、雑誌掲載のMicrosoftの広告に苦情を呈した。

 この広告は、「2 IBM z900メインフレームCPU上でのLinuxイメージ実行」と「2 900MHz Intel Xeon CPU上でのWindows Server 2003イメージ実行」にかかるMbps当たりのコストを比較するグラフを掲載。「LinuxはWindows Server 2003の10倍以上のコストがかかることが最近の調査で判明した」と記し、比較条件などを述べたもの。

 ASAは、「比較的高価なIBM zSeries上でLinuxを実行し、ほかのIBMシリーズでは実行しておらず、Linuxシステムの実行が、一般的に、Windowsの実行より10倍コスト高であるような印象を与えている」とし、「この比較はOSに加えてハードウェアも対象としたものであり、Linuxの実行がWindowsの実行より10倍コスト高であることを示したものではないため、誤解を招く広告だと判断した」と結んでいる。

 ASAはMicrosoftに対し、広告内容の修正を求めたという。

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