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» 2004年09月01日 16時13分 UPDATE

2年を経て実現、日立が変わるBladeSymphony

事業所間の製品を統合する新たな「日立ブランド」が生まれた。統合サービスプラットフォーム BladeSymphonyは、オープン化によって複雑化するシステム統合問題に対し、自社製品統合化で真価を見せる。

[木田佳克,ITmedia]

 「これまでの日立は、どちらかというと事業部主導の製品提供だった。BladeSymphonyは、日立が持つ広範囲の製品を統合し、ユーザーニーズに応えたもの」。そう語るのは、日立製作所 執行役専務、情報・通信グループ長&CEOの古川一夫氏。

 9月1日に行われた発表会で、日立製作所から新たな統合サービスプラットフォーム 「BladeSymphony」が発表された。サーバ事業とストレージ事業の強化、そしてミドルウェアと管理ソフトウェアを統合するコンセプトを掲げ、ユビキタスを先導するベンダーとして基幹利用システムにふさわしい「日立ブランド」を作り上げていく狙いだ。

IMG_3974.jpg BladeSymphonyコンセプトとしての新製品。ラック内には、上からネットワーク部、サーバ部、ストレージ部とモジュール化されている(拡大で縦全体写真)

 発表会冒頭で古川氏は、「現在のオープンスタンダード化における課題は、システムの複雑化による構築、運用、管理面である」と語る。さらに「BladeSymphonyはこの問題を解決するプラットフォームであり、ハードとソフト両面による製品統合によってTCO削減とROI向上を実現する」と開発背景に触れた。さらに「ユビキタス先導ベンダーとして、いよいよ日立が本格的に取り組む製品だ」と古川氏は強調した。

IMG_3971.jpg 日立製作所 執行役専務、情報・通信グループ長&CEOの古川一夫氏

 BladeSymphony発表により、従来からの同社サーバ製品群にも新たなロードマップが示された。BladeSymphonyに基づく製品の位置づけは、Windows Server 2003、Red Hat Enterprise Linux AS3をサポートするIAサーバの主力ブランド。

 従来からのVOSによるメインフレームは継続、H9000VはHA8500へと移行、HA8500は高度なSMP市場向け、HA8000はエントリー向けと位置づけていく。また、BladeSymphonyは今後、後述のフェーズを経て小型メインフレーム分野への拡充も見込むという。

既に実績ある製品を統合したフェーズ1

 「今回の発表は、BladeSymphonyに基づくフェーズ1に相当する製品」と日立製作所 エンタープライズサーバ事業部長の北野昌宏氏。発表会では、ブレードサーバ、ネットワーク、ストレージ、ミドルウェアを統合するラックマウント収容製品が紹介された。

IMG_3963.jpg 日立製作所 エンタープライズサーバ事業部長の北野昌宏氏

 ラック収容のそれぞれはBladeSymphonyのコンセプトに基づいており、「SANRISE9500V」シリーズをベースとしたRAIDストレージ部、「GS4000」シリーズをベースとしたネットワーク(スイッチ)部、XeonおよびItanium 2プロセッサを採用するブレードサーバ部(以上、ハードウェア構成)。これらを支えるミドルウェアにJavaを基盤とするミドルウェアソリューションの「Cosminexus Version 6」、これらを統合するソフトウェアとして「JP1」、マネジメントソフトウェア「BladeSymphony Manage Suite」が包括し、全体を取り巻くソリューションサービスが用意される。

 今回の発表製品は、「製品統合化、プロビジョニング、HAクラスタ実現のフェーズ1、動的ポリシーによる自動化、自律化を実現するフェーズ2、さらなる仮想化対応、DLCM対応強化を実現するユーティリティ化のフェーズ3と、それぞれを年単位で推進していく」と北野氏。

 ブレードサーバ部には新たなフィーチャーも含まれており、サーバモジュール間でのSMP実現が目立つ。「Itanium 2の2wayをまとめてブレード4枚、ラック裏面には専用のSMPインタフェースが搭載されている。4way、8wayでも可能」と、北野氏。

 さらに製品登場背景についてプラットフォーム動向に触れ、これまでユーザーから寄せられてきた課題として、典型的な三階層のWeb、AP、DBサーバ構成では、予備サーバなどをどの程度用意すればよいのか? どのように構成して信頼性向上に結びつけられるのか? が疑問との声が多かったという。BladeSymphonyによる統合化は、システム全体の予兆管理、ポリシーベースの自動運転、反映する実行指示を実現し、ハードとソフト連携が有機的な最適化へとつながる自律コンピューティングを実現するのだと語る。「自律化によって要員や運用費などの削減期待が大きい。最大で40%のTCO削減を見込める」と北野氏。さらに「ベストエフォートでなくギャランティを保証する製品」と強調した。

 なお、IA-32サーバモジュール搭載製品は、2004年12月10日、IPFサーバモジュール搭載製品は2005年3月に予定されている。

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