SAPジャパン、聖隷福祉事業団に会計モジュール導入

SAPジャパンは、社会福祉法人聖隷福祉事業団が次期統合会計システム構築に際し、「SAP for Healthcare」の会計モジュールを採用したと発表した

» 2004年09月16日 22時25分 公開
[ITmedia]

 SAPジャパンは9月16日、社会福祉法人聖隷福祉事業団が次期統合会計システム構築に際し、「SAP for Healthcare」の会計モジュールを採用したと発表した。全国規模の病院にERPの会計モジュールが導入されるのは珍しいケースとなる。

 医療業界を取り巻く環境が急激に変化しており、病院経営は一段と厳しさを増しているという。その中で、聖隷福祉事業団も、制度改正やグループ会計、外部監査への対応、経営情報の一元管理、連結管理の視点での経営意思決定支援、さらに、基幹システムの全体最適化など、財務会計、管理会計、情報システムの各分野で全体的なレベルアップを課題として認識している。

 今回の財務会計システムの改革では、質の向上とスピードアップを目標に、8つの項目を挙げて取り組んだ。

 具体的には、病院会計準則改正への対応、月次決算の早期化、一般会計と特別会計のシステム統合、本部での資金管理の一元化、Excelなどとの連携が可能なシステム、合併および予算計画シミュレーション可能なシステムの実現、電子帳簿の活用によるペーパレス化、長期利用とカスタマイズの最小化に留意した標準パッケージの活用となる。

 こうした取り組みにより、全国81施設の財務状態をリアルタイムに管理し、エンドユーザが使いやすいシステムの構築して、病院福祉施設経営の合理化を図る。

 聖隷福祉事業団は、SAP for Healthcareを基盤に、病院5施設(2216床)、健診2施設の医療・保険事業、介護老人保険施設など67施設の住宅・福祉サービス事業、有料老人ホームなど7施設(2413戸)を含めた全81施設175事業を対象に、情報システムによる課題解決に注力するとしている。

 2005年4月の本番稼動を予定している。

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