MS、EU向けに「Windows Media Player抜き」Windows提供も

EUによる是正措置の差し止め請求を行ったMSだが、却下された場合には裁定に従う用意があるという。(IDG)

» 2004年09月27日 18時57分 公開
[IDG Japan]
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 米Microsoftは欧州委員会が求めているWindowsの変更に対応する用意があるという。裁定の無効を求めるMicrosoftの請求を欧州司法裁判所が却下した場合には、その準備ができていると同社が9月27日、明らかにした。

 欧州委員会は3月に、WindowsはWindows Media Playerを組み込んでいないWindowsのバージョンを提供すべきだとの裁定を下した。同裁定ではまた、ネットワークサーバソフトウェアの文書へのアクセスを認めることと、市場を不当に独占したとして4億9700万ユーロ(6億1040万ドル)の制裁金を課している。

 Microsoftは欧州委員会の是正措置に抵抗し、裁定の差し止めを求めている。これには2年から5年を要すると予想される。

 欧州裁判所は9月30日、10月1日に公聴会を開き、10以上の関係団体が証拠を提出する予定だ。差し止め請求に関する裁判所判断は2カ月以内に出されるものと予想されている。

 「裁判所命令がどのようなものであれ、当社は対応する用意がある」とMicrosoftのブラッド・スミス相談役は27日に行われた記者会見で述べた。

 Microsoftは裁判所の裁定に対応できるよう、「数百万ドルを費やした」と同氏は付け加えた。

 スミス氏はさらに、Microsoftが最終的に裁判に勝った場合でも、欧州委員会が懸念している市場問題について対応する方法を話し合う用意がある述べた。

 「当社は欧州委員会との交渉を再開する用意がある。面と向かって話し合うことで技術的なニュアンスを引き出すことができる。これは常々われわれが主張してきたことで、今も変わらない」とスミス氏。

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