沖電気、FeliCaカードとIEEE802.1x認証を利用したデジタル社員証システムを販売開始

沖電気工業は、大日本印刷と日本ベリサインと協力して、「デジタル社員証ソリューション」を商品化した。

» 2004年09月30日 23時53分 公開
[ITmedia]

 沖電気工業は9月30日、大日本印刷および日本ベリサインの協力のもと、「デジタル社員証ソリューション」を商品化し、10月から販売すると発表した。

 デジタル社員証ソリューションは、1枚の社員証で入退室や社内ネットワークへのアクセスを可能とし、企業の情報セキュリティと物理セキュリティの確保を同時に実現しようというもの。

 社員証には、FeliCaを搭載した大日本印刷製のハイブリッドカードを採用。FeliCaの内部メモリに日本ベリサインが発行する電子証明書とそれに対応する秘密鍵を格納し、社内ネットワーク接続時の個人認証を行うとともに、非接触型のキーシステムとして入退室時の利便性向上を目指した。

 また、ネットワークセキュリティには、IEEE 802.1x準拠のネットワーク認証方式「EAP-TLS」を採用し、同規格対応のイーサネットスイッチ、無線LANアクセスポイント、Windows 2000/XP搭載PCでシステムを構成する。認証に必要な電子証明書と秘密鍵は社員証カード自体に格納されるため、秘密鍵格納用サーバを新たに設ける必要はない。

 さらに、電子証明書の発行システムには日本ベリサインの「ベリサイン マネージドPKIサービス」を採用しており、SSLクライアント認証や、S/MIMEによる署名・暗号化メールの送受信、無線LAN接続時の本人認証と通信の暗号化が可能。このため、社員証を使って、社内からだけではなく、外出先や自宅からも自社ネットワークへ安全にアクセスできる。

 なお、沖電気グループでは、このデジタル社員証ソリューションを2004年6月から順次導入しており、約2万5000人のグループ社員で利用する実績を持ち、社員証にはキャッシュカード機能および電子マネーサービス「Edy」利用機能も搭載しているという。

 同社では今後2年間で100システムの販売を目指す。

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