沖電気、個人情報を秘密分散法で配送するソリューション

沖電気は11月9日、個人情報配送ソリューション「eすぷりっと便」の提供を開始したほか、「異常トラフィック監視システム」を発表した。

» 2004年11月09日 18時26分 公開
[ITmedia]

 沖電気工業(沖電気)は11月9日、個人情報配送ソリューション「eすぷりっと便」の提供を開始した。11月に出荷する。

 eすぷりっと便は、個人情報を秘密分散法で分割・暗号化して、異なる経路で相手先企業へ配送するソリューション。秘密分散法を使うことにより、分割されたデータはそれ自身では情報として意味を持たなくなり、配送経路上での情報漏洩を完全に防止できる。そのため、セキュリティ対策の施されていない安価な配送経路を利用できるメリットもある。

 例えば、配送経路としては、分割データの一片をCD-ROM、残りの一片をWebで配送するといったことが可能になる。この場合、受信者は受け取ったCD-ROMをPCのドライブにセットし、CD-ROM内のアプリケーションがブラウザを起動し、Webから残りの一片をダウンロードして復元するという。

 鍵を使わない暗号アルゴリズムを採用しており、証明書を更新する必要がなく、運用面でのコスト削減も可能にした。

 データの分割・復元機能をPC端末上のGUIで行う「エントリーモデル」と、好みの方法で自動分割・自動配信でき、配信記録などの運用管理機能を提供する「スタンダードモデル」の2種類を提供する。

 価格は、エントリーモデルの場合、50ユーザーからの使用で250万円から。スタンダードモデルの場合、100ユーザーからの使用で650万円から。

 この情報配送方法については特許出願中としている。

異常トラフィック監視システム

 同時に、同社は「異常トラフィック監視システム」も発表した。

 ネットワークトラフィックをアプリケーションごとに細分化して監視できる機能のほか、独自の分析機能によりネットワーク感染型のワームの活動を検知できるシステム。トラフィックの状態を監視するプローブ装置と、マネージャ装置から構成されており、マネージャは最大8大までのプローブを管理できる。

 プローブには、ファーストイーサ対応のスタンダードモデルとギガビットイーサ対応のハイエンドモデルの2種類を提供する。価格はそれぞれ105万円、315万円から、マネージャ装置は315万円から。11月から発売する。

 eすぷりっと便と異常トラフィック監視システムは、11月11日から開催される「OKI情報通信ソリューションフェア2004」に出展される。

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