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» 2004年11月22日 17時00分 UPDATE

UNIX USER2004年12月号特別企画より転載:続報! ATOK/一太郎 (1/4)

12月22日にATOK/一太郎のLinux版が発売される。どのような製品となっているのか気になっている方は多いだろう。ここでは、開発版の情報をベースに、機能や仕組みなどについて紹介していこう。

[UNIX USER]
ATOK for Linux

 ATOKは、古くから実績のあるかな漢字変換ソフトウェアだ。その変換精度には定評があり、長文でも適切な漢字に変換してくれる。現在では、Windows版、Mac OS X版があるほか、SolarisやHP-UX、各種PDA/携帯電話にも搭載されている。

 Linux版は、1999年7月、ATOK 12ベースの簡易版「ATOK12 SE」(Standard Edition)を各ディストリビューションへバンドルしたのを皮切りに、翌年機能拡張されたATOK Xが単体発売され、現在に至っている。ATOK SEはkinput2から利用するシンプルな変換エンジンだったが、ATOK Xでは、IIIMF*対応、GTK+を使ったATOKパレット/候補ウィンドウが用意され、Windows版ATOK12とほぼ同様の機能となっている。

 12月に発売される*ATOK for Linuxは、ATOK17をベースとした最新のエンジンだ(図1)。Windows版やMac OS X版と互換性があり、UTF-8ロケールへの対応、UCS-2ベースの外字やJIS第3・第4水準の漢字にも対応している。

図1 図1 ATOKパレット。Windows版などと同様のスタイル。GTK+を利用している(クリックで拡大します)
ATOK X for Linuxからの強化点

 Linux版としては、ATOK X以来の新製品となるので、基本的にはATOK 12からATOK 17までに行われた機能拡張が盛り込まれた状態である。Windows版を含めたATOK全般の話にもなってしまうが、ATOK Xからの強化点を整理すると以下のようになる。

・変換エンジンの強化
 文脈を考慮した助数詞の変換
 話し言葉、方言、文語への対応
・辞書の強化(図2
 標準辞書に3万語以上の単語追加
 カタカナから英語に変換できる辞書(2万5000語)
 トレンド辞書(2004年版)
 人名辞書(11万語)
 専門用語辞書(コンピュータ・インターネット用語辞書、経済・ビジネス用語辞書)
 記号辞書
 JIS第3・第4水準漢字辞書(フォント、アプリケーションの対応が必要)
・推測変換機能(図3
・校正支援機能(図4、5
・クリックパレット(図6
・UTF-8ロケールへの対応

図2 図2 ATOKパレットからプロパティボタンを押し、「辞書・学習」タブを開いたところ。利用用途に合わせ、専門辞書を組み合わせた辞書セットを構成して利用できる(クリックで拡大します)
図3 図3 インクリメンタルサーチによる入力も可能。「UNIX USER」と入力して確定した後、「うn」(un)と2文字入力した状態でTabキーを押した状態(1文字入力後にTabキーでも表示されるが、当然候補が増える)。変換候補が表示されるので、Tabキーで選択し、Shift+Enterキーで確定させる。先頭の数字を入力しても確定できる。Zsh(Bash)の補完機能と操作感が似ているので、シェル補完機能をよく利用しているユーザーなら非常に便利だ(クリックで拡大します)
図4 図4 変換時に誤用があれば指摘してくれる(クリックで拡大します)
図5 図5 同音異義語があれば、その意味、利用方法についての解説も表示できる(クリックで拡大します)
図6 図6 顔文字や特殊な記号など、かな漢字変換では入力しにくいものは、マウスクリックで入力できる(クリックで拡大します)
このページで出てきた専門用語
IIIMF
Internet Intranet Input Method Framework(トリプルアイエムエフ)。多言語入力のためのフレームワークで、SolarisやJavaなどで用いられている。Xウィンドウシステム標準のXIMにしか対応していないアプリケーションへは、XBEブリッジサーバーでXIMに変換して対応できる。

12月に発売される
11月12日発売予定のターボリナックス ホームにもバンドルされているので、最初に市場に出てくるのは11月。なお、本稿は開発途中の情報をベースとしているため、製品リリース時に異なる可能性がある点に注意されたい。


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