クロス開発環境 |
本連載では使用しませんが、簡単にクロス開発環境についても触れておきます。クロスコンパイル環境を用意し、mkspecs/qwsの下のリスト6に挙げたqmakeのテンプレートを必要ならば修正*して用います。
リスト6 qmakeのQt/Embedded用テンプレート |
freebsd-generic-g++ linux-arm-g++ linux-generic-g++ linux-ipaq-g++ linux-mips-g++ linux-sharp-g++ linux-x86-g++ macx-generic-g++ qnx4-cc qnx6-generic-cc qnx6-generic-g++ solaris-generic-g++ |
クロス開発環境構築のポイントは、configureに「-embed」オプションを指定することです。Linux Zaurusであれば「-embed sharp」と指定します。これによって、開発ツールのqmakeとmocが開発マシンのバイナリ形式で、ライブラリはターゲットのバイナリ形式で作られます。実行例4は、Linux Zaurusでのコンフィグレーション例です。
実行例4 Linux Zaurusでのコンフィグレーション例(Qt 3.3.3をLinux Zaurusで使えるようにするには別途設定が必要) |
$ ./configure \ > -embedded sharp \ > -shared \ > -qt-gif \ > -qt-zlib \ > -no-fast \ > -no-nis \ > -no-exceptions \ > -thread \ > -no-cups \ > -stl \ > -verbose \ > -qt-libpng \ > -qt-libjpeg \ > -qt-libmng \ > -freetype \ > -depths 8,16,24,32 \ > -qt-gfx-vnc \ > -qt-gfx-transformed \ > -qt-kbd-sl5000 \ > -qt-mouse-linuxtp \ > -release |
コンパイルは、次のように行います。この工程で、Qtに付属のライブラリとプラグイン、およびサンプルコードやチュートリアルのほとんどが作成されます。
$ make sub-src $ make sub-plugins |
コンパイルが終了すれば、Qt/X11のuicをクロス環境のQtのbinにコピーしておきましょう。
このページで出てきた専門用語 |
mkspecs/qwsの下のqmakeのテンプレートを必要ならば修正 mkspecsの下のテンプレートのすべてがTrolltechで正式にサポートされているものではない。正式にサポートされているものは、次のURLに記載されている。 http://www.trolltech.com/developer/platforms/supported.html |
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