RSA Conferenceにあふれるセキュリティ新製品

SymantecやMicrosoftなどのほかに、RSA Conferenceでは多数のベンダーが新製品を発表した。例えばMailFrontierの新版ソフトは、ゾンビ検出や偽装テキスト特定などの新機能を備える。(IDG)

» 2005年02月17日 10時19分 公開
[IDG Japan]
IDG

 今週のRSA Conferenceで行われた発表の数からすると、IT管理者にはセキュリティソフト・ハードの営業担当者に対する防御が必要かもしれない。

 SymantecMicrosoft、Hewlett-Packard、Cisco Systemsの発表を別にしても、同カンファレンスでは多数の企業が大型発表を行った。

 Sun Microsystemsは新たなセキュリティ強化策と、「Sun Java System Communications」に関する業界パートナーシップを発表した。強化策の1つとして、同社の「Communications Express Web」クライアントで「Secure Multipurpose Internet Mail Extensions(S/MIME)」プロトコルをサポートし、Sun Java System Communicationsソフトのユーザーが、メッセージに署名を入れて暗号化できるようにしてクライアント側セキュリティを高めた。

 業界パートナーシップに関しては、同社は「Sun Java System Messaging Server」でNFSプロトコルをサポートし、これにより企業による電子メールの保存、保護、管理が容易になることを明らかにした。

 インテリジェントアプリケーションセキュリティ管理企業のKavadoも、業界パートナーシップを発表した。同社は、自社の「InterDo Automation Package」がIBMのTivoliフレームワークと連係するようになったことを明らかにした。IBM Tivoliの顧客は、InterDo Webアプリケーションファイアウォールのワークフローを自動化して、企業全体のセキュリティ管理を向上させ、サーバ可用性を維持することができる。

 セキュリティソフトの新版を披露した企業も幾つかあった。

 例えばコンテキスト型エンドポイントセキュリティを手がけるEndforceは、「Endforce Enterprise」ソフトのバージョン2.0を発表した。この新版は3月に提供開始の予定で、柔軟な評価・レポーティングツールと施行機能を組み合わせ、企業が受託業者、遠隔地の社員、LANに接続する社員の使うPCのセキュリティを確保する「Context Aware Authorization」技術を特徴とする。

 MailFrontierも「MailFrontier Gateway」をアップグレードした。最新のバージョン4.0には証拠評価システム「MailFrontier Cognite」が搭載され、ゾンビ検出、ウイルストラフィック分析、偽装テキスト特定、リアルタイムLDAP統合の強化などの新機能が含まれる。

 社内外で電子メールがもたらすすべての脅威からの防御を提供するため、MailFrontierの最新のソリューションでは、迅速かつ安全に電子メールを配信できるよう簡単で柔軟な管理とリアルタイムスキャンを組み合わせている。

 アプリケーションファイアウォールベンダーNetContinuumは、「NC-1000 Application Security Gateway」製品ラインの最新リリースを発表した。バージョン4.3にはエンタープライズ規模で配備したシステムの可用性、信頼性、性能を高める新機能が搭載されている。その中には、レート制限・遮断機能によるAppDos(アプリケーションレベルサービス拒否)攻撃への防御、Webセッションの継続を保証するためのステートフルなアプリケーションフェイルオーバー、ハードウェア圧縮モジュールの統合によるアプリケーション性能を増強がある。

 侵入防止を手がけるベンダー各社も新版の製品を発表した。

 最近3Comに買収されたTippingPointは、「TippingPoint 5000E Intrusion Prevention System(IPS)」を発表した。この製品は、実世界のトラフィックに対して5Gbpsで全パケットの検査と防止を行う。この製品は来月出荷される予定だ。

 また高速侵入防止システムを手がけるSourcefireは、「Intrusion Sensor 5000」を紹介した。IS5000モデルは5Gbpsで動作し、ミッションクリティカルな集中型ネットワークに必要な条件を満たしている。

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