日立ソフト、「SELinux+VMware」でセキュアかつ便利なWindows環境を実現

日立ソフト、SELinuxとVMwareを組み合わせ、1台のPC上にセキュリティレベルの異なる2つのWindows環境を実現する「2系統Windowsシステム」を発表した。

» 2005年03月24日 18時45分 公開
[ITmedia]

 日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は3月24日、SELinuxとVMwareを組み合わせ、1台のPC上に安全な2つのWindows環境を実現する「2系統Windowsシステム」を発表した。

 2系統Windowsシステムでは、セキュアOSである「SELinux」と仮想マシン構築ツール「VMware」の機能を利用して、1台のPC上に「一般用Windows」と「機密用Windows」という2つの環境を構築する。前者はインターネットへのアクセスなどに利用し、使い勝手を確保する一方で、機密用WindowsのほうはSELinuxが備える強制アクセス制御などの機構を用いて厳密に保護し、ワーム感染などから防ぐ仕組みだ。

 2つのWindowsの間の通信は、日立ソフトが独自に開発した「セキュリティゲート」で制御する。機密用Windowsには重要な情報を格納し、一般用Windowsへのコピーやインターネットへのアクセスなどを制限する一方で、一般用Windowで作業したテキストや図表などの安全なデータについては、機密用Windowsへのコピーを許可する。

 また、複数の2系統Windowsシステムの間でやり取りする場合は、機密用Windowsどうし、あるいは一般用Windowsどうしのみ接続を許可し、1台の一般用Windowからもう1台の機密用Windowsへのアクセスは遮断する仕組みだ。

 日立ソフトはこの仕組みによって、根本的なレベルで情報漏えい対策を図りながら、業務効率の向上や省スペース化といったメリットが得られるとし、電力やガスといったインフラを担う企業や自治体、政府機関など、特に高いセキュリティが求められる分野に提供していく。

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