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» 2005年03月26日 03時12分 UPDATE

Zeta 1.0のリリースが間近に――改めて新鮮なBeOS由来の機能 (1/2)

BeOSの後継として開発が続けられていた「Zeta」の正式版がいよいよこの夏にリリースされそうだ。マルチメディアの扱いに長けていたBeOSはどう進化したのかを見てみよう。

[西尾泰三,ITmedia]

 「BeOS」をご存じだろうか? BeOSとは元Apple幹部のジャン・ルイ・ガセー氏が1990年に創業したBe社のOSで、今なお熱狂的なファンも多い。マイクロカーネルとPOSIX準拠のAPIを備え、とりわけマルチメディアの扱いに長けていた同OSだが、2001年、BeOS 5のリリースを最後にBe社の知的資産はPalm社に売却された。その後2003年になって独YellowTABがPalm社から無期限のライセンスを得てBeOSの後継OSとなる「Zeta」の開発を開始していた。

 その後、RC版の発売などを経て、いよいよ「Zeta 1.0」のリリースが6月ごろになることが見えてきた。YellowTABは3月25、26日に開催されるOpen Source Conference 2005(OSC2005)のスポンサーとなっていることもあり、YellowTABからCEOのBernd Korz氏が来日している。

 なお、OSC2005で同社は東京フォレックス・フィナンシャルと共同で展示ブースを設けZeta 1.0のデモを披露している。26日にはセッションも予定されているが、それに先立つ形でデモが行われたのでその模様をレポートしよう。

Korz 「ほんの1年前は数人で、大手ベンダーから『Yellow……何だって?』と言われていたような会社だが、Zeta 1.0は50万ライセンスを販売目標としたい」とKorz氏

軽快な動作が心地よいZeta

 Zeta 1.0では明確にコンシューマー用途を想定している。このことは起動時からはっきりと分かる(インストールCDがLiveCDの役割を兼ねているのにも驚いたが)。電源ボタンを押してから15秒程度でOSが立ち上がること、そして、シングルユーザーでの利用を想定したOSという理由で、明示的にサービスを開始しない限りすべてのポートが閉じられていることなどいきなりショッキングな光景を目の当たりにした。

 起動後は、それぞれ個別の解像度などを設定できる32もの仮想デスクトップと、SVGアイコンが並ぶデスクトップ画面が迎えてくれる。ファイルの扱いはごく自然な形で行え、アプリケーションの壁を越えてドラッグアンドドロップでデータのやりとりが行える。PDFファイルを開き、文字部分を反転ののちデスクトップにドラッグアンドドロップするだけで、その文字部分を抽出したテキストファイル(希望であれば画像ファイルにも)にするデモや、1つの音声ファイルを複数のプレイヤーで同時再生(逆再生含む)などが披露された。

 Zeta 1.0ではカーネルや仮想メモリ周りの改善が大きなポイントで、以前のバージョンで問題となっていた大容量(1Gバイト超)のメモリを搭載する場合でもインストール可能となったほか、BigDrive、USB 2.0などのサポート、ギガビット・イーサネットなどのデバイスドライバも用意され、比較的最新のハードウェアに対応した。また、CUPS(Common UNIX Printing System)がサポートされたほか、NDIS規格のドライバを利用できるNdisWrapperも実装、少なくとも無線LAN部分はNdisWrapperで11gに対応している。

 デモでは、オフィススイートにBeOSでも採用されていたGobe Productiveが、日本語インプット・メソッドにはCannaが用意されていた。そのほか、開発環境として、GCC、Python、Perlなどのコンパイラ、スクリプト言語などが付属しているほか、いわゆるRADツールも用意されている。また、MS-DOSエミュレータやBochesなどの存在も確認できた。

図2 Cannaで日本語入力も問題なく行える

 次ページでは、さらにZetaの魅力に迫る

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