XOOPSのインストールは「5分で完了する」とXOOPS日本公式サイトに書かれている。しかし、これは直前に書かれているようにPHP 4とMySQL、そしてApacheとの連携が整っているという条件の元だ。最初は何度もインストールを繰り返し、本格稼働までには何度もデータを飛ばしてしまった。しかし、この段階でDBのバックアップをサーバ上のcronで万全にしようと悟った。そして、XOOPS上でもDBのバックアップモジュールというものが存在する。筆者も併用している。
XOOPSのインストール直後は、かなりキビシイ初期画面を見せる。前もってデザインイメージを持っていなければ、途方に暮れてしまうかもしれない。そうとはいえ、これはXOOPSに限ったことではない。
XOOPSはCSSで配色や体裁が決められており、ページ上の配置設定などはテンプレートでカスタマイズができる。CSSファイルとテンプレートさえ編集すれば、筆者のサイト程度のカスタマイズは楽にクリアできる。XOOPS日本公式サイトに集う有志には、もっとクールなデザインにカスタマイズしている人が多数居る(関連リンク)。筆者の場合、個性を出すポイントとしては、メニュー周りのカスタマイズ、カスタムモジュールで適度に画像を入れると効果的という程度だ。
最初はCSSの配色設定を触りだしておぼろげなイメージを固めていった。XOOPSっぽさを払拭することに執着はないが、それでもある程度はオリジナリティを出したいのが心情だ。デザイン確定までは1週間ほど夜な夜な作り込んでいくこととなった。この頃は、天体観測の時間が割かれるという本末転倒? のような状況に……。
XOOPSのページデザイン(テーマ)は、themes/下に置く任意のディレクトリで管理する。XOOPS日本公式サイトにはテーマデザインに長けた人が集っているため、無償配布のものを使わせてもらうのも手だ。筆者は勉強を兼ねて、defaultテーマをカスタマイズしていくことにした。
XOOPSの魅力は、多彩なモジュールにもある。有志による公開モジュールを使わせていただき、うまくサイト内に融合できると、静的なWebサイトでは実現不可能なものが実現できる。これはとても大きな醍醐味だ。しかし、コンテンツが少ないのにモジュールばかりを露出させると、これが俗に言うXOOPSっぽさ全開となってしまうので気をつけたい。控えめがちょうど良いのかもしれない。
筆者のサイトは当初、ノウハウ紹介やレビュー、掲示板程度の内容だった。それがXOOPSによって「カレンダーモジュールがあるのだから……、天文イベントカレンダーを作ってみよう」「画像投稿モジュールがあるのだからゲスト天体写真コーナーを作ってみよう」などと思いを馳せることができた。これは予想以上の効果だったと感じている。企業のプロジェクト開発は例外かもしれないが、スクラッチで作り上げていくCMSではなかなかこう発想が広がらない。コミュニティーで洗練されたXOOPSだからこそ、期待ができるものだ。
ここで疑問に思う人もいるだろう。ほとんどのモジュールの機能は、CGIで似たようなものがあるのでは? という点だ。しかし、ページデザインをテンプレートで共通にしたり、XOOPSというツール扱いの中で新着投稿などを管理できることが大きなメリットといえる。
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