「NGXのフォーカスは統合」、新アーキテクチャを発表するチェック・ポイント

「NGXのフォーカスはユニフィケーション(統合)」――チェック・ポイントは5月17日、同社製品の中核技術のメジャーアップグレードを発表した。

» 2005年05月17日 18時08分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(チェック・ポイント)は5月17日、同社製品の中核技術のメジャーアップグレードを発表した。「NGXプラットフォーム」と名付け、管理アーキテクチャの統合やApplication Intelligenceの高度化など多様な機能強化を図った。

ダン・サレル氏 同社の市場シェアなどをアピールしたCheck Point Software Technologiesのダン・サレル氏(VPNソリューションズディレクター)

 2003年後半からファイアウォールなどの境界セキュリティだけでなく、内部セキュリティやWebセキュリティにも注力してきた同社。NGX新アーキテクチャでは、これら製品を含める管理の統合化をさらに押し進めた。

 同社がこのような取り組みを行う背景には、企業がセキュリティを考える際の変化がある。「これまで企業は外からの攻撃だけを考慮すればよいと考えてきたが、今はそうはいかない」と卯城大士セキュリティ技術本部長。ファイアウォール、IDS、アプリケーションファイアウォールなどと断片的に導入してきたやり方では、重複やすき間が生じるだけでなく、複雑さが管理も断片化をも生む。

 結果、企業のセキュリティ投資は「管理に最もお金がかかっている」状況になり出した。セキュリティへの投資効果を高めるためにも、製品が連携した密接なセキュリティ向上を図っていくうえでも、統合されたアーキテクチャに基づく製品が求められているからだ。

 今回のアップグレードにより、20製品以上に新機能や拡張機能が提供される。Application Intelligence技術では、DCE RPC、DNS、P2Pといった多様なプロトコルをサポートし、Web Intelligence技術では、LDAPインジェクション攻撃やディレクトリ・リスティング攻撃に対する保護機能など、きめ細かいWebアプリケーション保護を可能にした。

 また、VoIPの保護機能も拡張し、H.323、SIP、SCCP(Skinny)といった主要プロトコルに対応。VoIP経由のDoS攻撃から保護することを可能にし、VoIPネットワークの柔軟な構築をセキュリティ面からサポートする。VPN機能においては、ダイナミックルーティングをサポート。分散環境のネットワーク管理を効率化することを可能にした。

 Check Point NGXは5月30日に出荷する。価格は、従来と変わらず、ファイアウォール/VPNソフト「VPN-1」で参考価格336万円。同社のソフトウェアサブスクリプションを持つ顧客は無償でNGXにアップグレードできる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ