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» 2005年06月28日 18時31分 UPDATE

ゲイツ氏からユーザーへ、3つのお願い

来日中のMicrosoft会長、ビル・ゲイツ氏が「インターネット社会を迎えて」と題するシンポジウムの基調講演に登場し、ユーザーの認知や官民協力の重要性を訴えた。

[高橋睦美,ITmedia]

 「テクノロジだけでは、セキュリティ問題に対する完全な解決策たりえない。ユーザーの理解を高めるとともに、官民が協力して取り組みを進めていくことが重要だ」――。

 米Microsoftの会長兼チーフソフトウェアアーキテクトを務めるビル・ゲイツ氏は6月28日、「インターネット安全運動」の一環として開催されたシンポジウム「インターネット社会を迎えて―市民に迫られる安全対策―」冒頭の基調講演においてこのように述べ、インターネットに関わるあらゆるプレイヤーが協力してセキュリティ問題に取り組んでいくことが重要だという姿勢を示した。

 「インターネットは過去には考えられないほど多くの情報を利用できるようにし、全世界にまたがるコラボレーションを可能にした。このように多くのメリットをもたらしたが、同時に大きなチャレンジも生じている。セキュリティ問題だ。インターネットの可能性をフル活用するうえで、セキュリティ問題への対処は欠かせない」

ゲイツ氏 「全員で力を合わせていくことが大事」と述べたゲイツ氏。この日の講演内容は、広くエンドユーザーを対象とした啓蒙的なものにとどまった。テクノロジがどのようにシンプル化されていくのか、また強化されるというLonghornのセキュリティ機能はどうなるのか……そもそも基盤となるOSの安全をどう強化するのか、といった部分への言及はなかった

 ゲイツ氏はその対処の3つの柱として、ユーザーの「認識」、官民を含む幅広い「パートナーシップ」、それに「テクノロジ」を挙げた。

 かつてゲイツ氏が社員に向け「セキュリティは最優先課題である」とするメモを送付したとき以来、Microsoftではセキュリティに対する取り組みを強化してきた。その最近の例が、Windows XP Serivce Pack 2やWindows Server Service Pack 1、アンチスパイウェアソフトなどだ。

 「こうしたテクノロジをもっとシンプルにし、有効なものとするために投資していく」とゲイツ氏。だが同時に、ユーザーの認知度を高めるための活動や政府組織との協力にも力を注いでいくという。この日発表された、警察庁との技術協力協定締結もその一環だ。合わせてWebサイトを通じた情報提供や「ネットデイ」や「インターネット安全運動」をはじめとする啓蒙活動への協力を通じて、ユーザーの理解を高めるよう支援していくという。

 その上で、ゲイツ氏がユーザーに対してお願いしたいことは3つあるという。「常に安全対策を施し、その情報を周囲の人々と共有すること」「安全対策に関する情報を常にアップデートし、最新の知識を持つこと」「常に最新の技術を利用すること」だ。

 講演の最後には、会場と慶應義塾湘南藤沢中・高等部とを結び、ゲイツ氏が生徒からの質問に答えた。

 この中でゲイツ氏は、「ソフトウェアをダウンロードするときには、怪しいところからではなく信頼できるソースから行うこと。またどんなチャットに参加するか、どんな人とコミュニケーションするかは慎重に判断すること。それから、クレジットカード番号の入力は信頼できるところでだけ行うこと」といった、より具体的なアドバイスも行っている。

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