「検索はあと数年で劇的に進化する」――来日した米Microsoftのビル・ゲイツ会長は6月27日、「次世代検索を語る」と題した講演で、検索技術開発へ積極的に投資すると明言。URLリンクを表示するだけでなく、知りたいことに直接答える検索を充実させたいとした。7月から日本に一部移管するMSNのR&Dセンターでは、携帯電話向け検索に注力する予定だ。
「ネット上に情報が増えすぎてどこに何があるか分からない状態。検索には平均11分かかると言われており、やっと得られた検索結果も、前回調べたものと同じだったり、欲しい結果ではなかったりする」――ゲイツ氏は、現在の検索技術の限界を指摘。ローカル検索や、ユーザープロファイルに沿った検索結果を表示できるパーソナライズ検索の必要性を示唆した。
また「URLは究極のソリューションではない」とし、検索ワードを打ち込むだけで、探している情報に直接アクセスできる機能が必要との持論を展開。デスクトップ検索を統合した「MSNサーチ」新版や、自然文検索機能「MSN Answers」、航空写真を使った地図検索「Virtual Earth」などを新しい検索技術として紹介した。「ソフトの力で情報整理がもっと簡単・便利になる」
ゲイツ氏は、携帯電話が7300万台普及し、ブロードバンド普及率が65%以上という日本の現状を踏まえて「日本はすばらしいチャンスがある先進的な市場」と期待する。日本のR&Dセンターでは携帯電話向け検索に注力する計画で、「PC向けの検索技術をモバイルに効率よく移植したい」と話した。
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