発信者番号の偽装表示を防げ、TCAが事業者向けガイドラインを策定

TCAは、振り込め詐欺に悪用されている発信者番号偽装表示を防ぐため、事業者向けの対策ガイドラインを策定した。

» 2005年07月01日 20時49分 公開
[ITmedia]

 電気通信事業者協会(TCA)は7月1日、「発信者番号偽装表示対策ガイドライン」を策定したことを明らかにした。

 「オレオレ詐欺」や「架空請求」なども含んだ振り込め詐欺の被害は急増しており、2005年5月末の時点で9558件、被害額は約94億6983万円に上っている。その手口の1つに、発信者番号表示サービスへの信頼性を逆手に取り、携帯電話や固定電話に対し、警察や自宅などの電話番号を偽装表示し、信用させた上で振り込め詐欺を行う事件が発生している。今回策定されたガイドラインは、そうした事件を防ぐことを目的にまとめられたもの。

 TCAでは今年2月、「発信者電話番号偽装表示対策検討部会」を設置し、技術/設備の両面から発信番号偽装表示への対策を検討してきた。発信者番号偽装表示対策ガイドラインはその成果をまとめたもので、「事業者共通で行うべき対策」「事業者が個々に自主的に行うべき対策」を、国際中継系や地域系など、事業提供形態に応じて規定している。

 TCAでは、このガイドラインを下敷きに関係団体との連携を進め、TCAの会員事業者以外での対策も推進していく方針。ただし、悪用を避けるためガイドライン自体は原則非公開とする。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ