発信者番号の偽装表示〜各社が対策進める

» 2005年02月18日 14時40分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 携帯電話や固定電話に、警察や自宅などの電話番号を偽装表示し、信用させた上で「振り込め詐欺」などを行う──。こんな手口の事件が発生している。

 各携帯キャリアは「自社網内においては発信者番号の偽装は不可能」とコメントしていたが、他社網からの接続に関しては偽装が技術的にあり得ることを認め、対策に乗り出した。

携帯各社が対策〜3月にも

 KDDIは2月18日、偽装のおそれのある通話を、調査結果に基づいた一定の条件により識別し、その通話の発信者番号を表示させないという対策を3月中旬から取ると発表した。「手口自体はある程度把握している」とKDDI。

 ドコモは、3月1日から対策作業を始め、3月4日には全国で完了する予定。ボーダフォンは「検討中。3月中に開始する方向で準備を進めたい」としている。

 通信事業者の業界団体であるTCA(電気通信事業者協会)は2月17日に、発信者電話番号偽装表示対策検討部会という専門部会を設置した。技術的・設備的側面から発信番号偽装表示の仕組みについて情報の共有化を進めていくのが目的だ。

 「自社網内であれば(発信者番号の)偽装は不可能だが、他社網からの通話は偽装が技術的にあり得てしまう。情報を共有し対策を講じていく」(TCA)

 TCAでは実際に起こった発信者番号の偽装の件数などは把握していないとするが、「自宅や警察の電話番号の表示があっても、不審な内容の電話については電話をかけなおし確認する」よう、注意を促している。

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