元BEAのCTO、ディッゼン氏がLinuxWorldで再び表舞台に

BEA SystemsのCTOだったスコット・ディッゼン氏が、Liquid Systemsの社長兼CTOとして、8月のLinuxWorldでカムバックする。同新興企業はNotesやExchangeのオルタナティブを開発している。

» 2005年07月13日 10時37分 公開
[IDG Japan]
IDG

 BEA SystemsのCTOだったスコット・ディッゼン氏が1年近い沈黙のあと、名も知れない新興企業の社長兼CTOとして再びIT業界の表舞台へと姿を現した。

 ベンチャーファンドの支援を得たサンフランシスコ近郊サンマテオのLiquid Systemsは、エンタープライズメッセージングとコラボレーションにフォーカスしているという。情報筋によれば、Lotus NotesやMicrosoft Exchangeといった企業向けのコラボレーション製品を置き換えるべくデザインされたクライアントおよびサーバサイドのソフトウェアを同社は開発したという。

 この件に関してLiquid Systemsの広報はコメントを控えた。

 同社は既にプロトタイプを完成させており、8月11日から始まるLinuxWorld Conference and Expoに参加し、ディッゼン氏もLiquid Systemsとしては初めて公開の場に現れ、プレゼンテーションを行う予定だ。LinuxWorld Conference and ExpoのWebサイトによれば、彼のセッションは、今後エンタープライズメッセージングで起こるであろう主要な変化に焦点を当て、デモも行ういう。同社のソフトウェアはオープンソースも活用する。Webサイトには、ディッゼン氏が、革新的なサービスを構築するためにLinuxコミュニティーを活用する企業によって、いかに企業コンピューティングの変化が加速されるかについてディスカッションを行うとも書かれている。

 Liquid SystemsのCEOは、サティッシュ・ダーマラジ氏。彼はモバイル向けソフトウェアベンダー、Openwave Systemsの副社長としてメッセージング製品を担当していた。また、Sun Microsystems時代にはJava Server Pagesの開発をリードしたことでも知られている。

成功できるかは不透明

 しかし、Liquid Systemsが参入しようとしている領域は既に競合もいる。ScalixやLotus創業者、ミッチ・ケイパー氏のOpen Source Application Foundationなどだ。彼らは既に既存メッセージング製品のオルテナティブを開発しているし、Liquid Systemsのような新興企業が参入しても、企業顧客らが自信を持って彼らの製品に乗り換えてもらうのは厳しいかもしれないと話すのはカリフォルニア州サンタクララのインダストリーアナリスト、ステーシー・クアント氏。

 「新規参入組が果たして成功するかどうかは不透明だ」と彼女。

 とはいえ、コンシューマーはGoogleのGmailやYahoo Mailのような新しいメッセージング製品を歓迎していることから、クアント氏はエンタープライズ領域においても変化のチャンスはあるとしている。

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