使い慣れたWindowsでサーバサイドのブログ構築がしたい。しかもブログ以外の機能を備えたコミュニティー構築が可能なもの……。その要望に応えてくれるのが「Community Server」だ。インストール手順から基本機能までを解説する。
「Community Server」とは、サーバサイドのブログツール、写真アルバム、フォーラムタイプのBBSアプリケーションが含まれているソフトである。
Community Serverには、Enterprise Edition、Standard Edition、Community Editionと3種類が用意されており、Community Editionは一部制限があるものの無償利用が可能なライセンスとなっている(制限についてはEULAを参照のこと)。
Community Serverの必要システムは以下の通りだ。
Webサーバソフトは各OSに付属、あるいは追加インストールをすればよい。データベースには無償提供されているMSDE2000Aを利用することで、追加費用無しにインストールができる。
ここでは、例としてWindows XP ProfessionalにCommunity Serverをインストールする方法を解説する。ちなみに、Windowsベースのレンタルサーバにセットアップする場合には、一部の操作をレンタルサーバが提供する専用の管理ツールで行える場合がある。その場合には、解説内容を置き換えて読んでほしい。
まず、Community Serverをwww.communityserver.orgにアクセスし、無償のCommunity License版「CS1.1 (Required)」を入手する。
ここでのダウンロードしたモジュールファイル名は、「cs_1.1.zip」とした。
前述の通り、ここではWindows XP Professionalにインストールする手順を解説する。これから紹介するいくつかのコンポーネントは、すでにインストール済みの場合もあるが、その場合はスキップして構わない。
コントロールパネルの「プログラムの追加と削除」を選ぶ。左メニューより「Windowsコンポーネントの追加と削除(A)」をクリックし、「Windows コンポーネント ウィザード」ダイアログを表示する。
続いて、リストの中から「インターネット インフォーメーション サービス (IIS)」にチェックし、[次へ(N)」ボタンをクリックしてインストールが可能だ。
インストール手順の終了後は、Webブラウザで「http://localhost」にアクセスしてみよう。
アプリケーションランタイムであるASP.NETは、.NET FrameworkランタイムとしてWindows Updateにて提供されている。
.NET Frameworkランタイムのインストール終了後には、忘れずにもういちどWindows Updateを行う。
IISがインストールされていないOSに.NET Frameworkをインストールすると、NET FrameworkがIISと関連付けられず、ASP.NETアプリケーションが実行できなくなる。
もし、.NET Frameworkを先にインストールしてしまっても、慌てずコマンドプロンプトを表示させて、.NET Frameworkのインストールされたフォルダ(通常は、c:\WINDOWS\Microsoft.NET\Framework\v1.1.4322)に移動して次のように入力すればよい。
aspnet_regiis.exe -i [Enter] |
これで、IISと.NET Frameworkが関連づけられる。
MicrosoftのサイトからSQL Server 2000 Service Pack 4(MSDE)を入手する。
ダウンロードファイル(2005年8月現在:SQL2000.MSDE-K884525-SP4-x86-JPN.EXE)をダブルクリックすると、使用許諾契約が表示され、同意後に圧縮ファイルが解凍される。標準では、C:\SQL2KSP4フォルダが使われる。
次にコマンドプロンプトを表示して、先ほどMSDE2000を解凍したフォルダ下のMSDEフォルダに移動する。
setup SAPWD=[任意のパスワード] SECURITYMODE=SQL |
パラメータ | 意味 |
---|---|
SAPWD | SA(管理者アカウント)のパスワード |
SECURITYMODE | SQLサーバの認証モード。SQLと指定することで混合モードとなる |
MSDEのインストール終了後には、MSDE起動のためにいちどWindows XPを再起動しよう。
最初にデータベースを作成する。コマンドプロンプトを表示し、MSDE付属のコマンドライン版管理ツールOSQLを使って次のように入力する。
osql -Usa -P[設定したパスワード] |
osqlのパラメータは大文字、小文字を区別するため、正確に入力する必要がある。
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