Google Mapsに負けるな! 日本SGIが「GEO-Element」を機能強化

日本SGIは3次元地図アプリケーション開発ツールキット「GEO-Element」の機能強化を発表した。ウォークスルーやフライトスルーの視点で地図を参照できる点などが特徴。

» 2005年09月08日 15時43分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本SGIは9月8日、2004年4月に販売を開始した3次元地図アプリケーション開発ツールキット「GEO-Element」に対して、新たに航空写真や衛星画像データ、および国土地理院の標高データを扱えるよう機能強化を行った。この機能拡張版、6月に開催された「産業用バーチャルリアリティ展」(IVR展)で展示されていたもの(関連記事参照)

 同社は今回の機能強化にあたり、GIS(地理情報システム)ツールベンダーであるシーズ・ラボが持つ3次元可視化コンポーネント「GeoCompo」を組み合わせ、地形データ、航空写真、衛星画像を取り込む機能を追加した。これにより従来「GEO-Element」で表示していたジオ技術研究所の3次元地図「Walk eye Map」の情報に加え、同データの整備範囲外の区域や空き地などのエリアも、実写真と変わらないほどのクオリティで3次元地図および日本全国の地形表示を実現する。

従来のGEO-Elementで六本木周辺を表示
機能強化版のGEO-Elementで表示された六本木周辺

 同様の3次元地図アプリケーションで有名なのは、「Google Maps」だが、こちらは基本的に俯瞰での視点だけとなっている。Hybridモードも提供されているとはいえ(関連記事参照)、視点は変わらない。

 一方、GEO-Elementではウォークスルーやフライトスルーに近い感じの画面視点が表示可能となっているほか、「GeoCompo」が持つGIS機能を活用することで、表示される地形を有効な地理情報としても活用できるなど、使い勝手を高めたものとなっている。

 同製品については、9月27日にセミナーを開催し、機能拡張の説明と、ユーザー事例が紹介される予定。日本SGIではこの3次元GISソリューションを、都市開発などを行う建設会社やディベロッパー、テレビ局、エンターテイメント業界、さらに各種シミュレーションを行う自治体、大学、研究所に向けて提供していく計画だとしている。

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