標準装備されているプラグイン「Template Backup and Refresh」を利用すれば、いつでも既存のテンプレートをバックアップして標準のものに復元することができる。
また、今までは複数のテンプレートを再構築する際、1つずつ選択する必要があった。しかし、一覧からチェックボックスで選択できるようになったため操作性が向上している。
このほかにも「ダイナミック・パブリッシング」のサポートを拡張、「StyleCatcher」プラグインによるテンプレートデザインの強化も挙げられる。以上の機能強化だけでも十分魅力的だがMT 3.2対応のプラグインを利用することでさらに便利にブログを楽しむことができるだろう。
ここで注目しておくべきMT 3.2対応のプラグインを紹介しよう。いずれも筆者がさまざまなプラグインを使ってきた中で、代替、あるいは踏襲することができるほどの機能を搭載したものばかりだ。後述もしているが、このプラグインの機能がほしいがために、無料ブログサービスから3.2に移行してみようという動機もうなずけてしまうほどだ。
「StarWatch」は、簡単なアクセス解析を設置して管理画面から参照できるプラグイン。
MT 3.2に移行するメリットの一つといっても過言ではない著名なプラグイン「BigPAPI」。従来まで管理画面のハックを行うためには、直接テンプレートファイルを修正しなければならなかった。このため、バージョンアップごとに再度差分として書き換える必要性があったのだ。しかし、BigPAPIに対応したプラグインを利用することで面倒なファイルの書き換えなしにさまざまな機能を管理画面に追加することが可能になる。
「Ajaxity」は、投稿画面をHTMLエディタにすることができるBigPAPI対応のプラグイン。
「WeblogsActionMenu」は、管理画面のヘッダーにプルダウンメニューを追加することができるBigPAPI対応のプラグイン。
「Better File Uploader」は、ファイルのアップロード画面をカスタマイズ可能なBigPAPI対応のプラグイン。
「Category Drop-Menu Tweak」は、サブカテゴリーを見やすく表示するために便利なBigPAPI対応のプラグイン。
「UpdateAuthoredOn」は、投稿時間更新ボタンを設置することができるBigPAPI対応のプラグイン。
「BigTemplateWindow」は、テンプレート編集画面を拡張するためのBigPAPI対応プラグイン。
以上のような主にブログ管理者の立場から見たプラグイン以外にも、del.icio.usやflickrに代表されるタグの概念を取り入れるプラグイン、ポッドキャストに対応するためのプラグイン、手軽にフォトログを始められるプラグインなど無料のブログサービスと比較しても遜色ないバラエティー豊かな機能を自由に追加することが可能である。MTを使う醍醐味は、このようなプラグインを自由に利用できることにあると言っても過言ではないのだ。
3.2リリース直後はBerkeley DBによる不具合やいくつかのバグの報告もあがってきていたようだが先程修正版もリリースされており(Release-2)、そろそろ本格的に使ってみるにはよい時期かもしれない。3.2からは面倒なバージョンアップ作業も簡単にできるため、その使いやすさを実感するに相応しいものとなっている。
2006年を機に機能で友達と差を付けたブログを始めてみたい……。現在利用しているブログサービスに満足ができないという人はもちろんのこと、CMSツールとしてビジネスに活かしたいと考えている企業でも、今回のバージョンアップではより使いやすく幅広い用途に対応できるツールへ進化を遂げたといえよう。
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