「求められるエンジニアとは?」LPI、サン、オラクルが結論

LPI-Japan、サン・マイクロシステムズ、日本オラクルは、ITエンジニア育成プログラム「トリプル・クラウン」を共同で開始する。Linux、Java、Oracleのエントリレベル3資格の取得を支援し、ITエンジニアの基礎体力の向上を促す。

» 2005年11月25日 22時29分 公開
[長谷川玲奈,@IT]

 エルピーアイジャパン(LPI-Japan)、サン・マイクロシステムズ、日本オラクルは11月25日、ITエンジニア育成プログラム「トリプル・クラウン」を共同で開始すると発表した。Linux、Java、Oracleのエントリレベル3資格の取得を支援し、ITエンジニアの基礎体力の向上を促す。

 「トリプル・クラウン」は、3社の提供する資格のうち、エントリレベルの3資格の取得を支援する。具体的にはLPI-JapanのLPIC Level1、サンのSun Certified Java Associate(SJC-A)、オラクルのORACLE MASTER Bronze Oracle Database 10gが対象資格だ。

 想定される対象者は2タイプ。学生などこれからITエンジニアを目指す人、または上記の資格いずれかのスペシャリストではあるが、ほかの2分野の対象資格を取得したい人である。

武井直氏 日本オラクル オラクルユニバーシティ 執行役員 武井直氏

 今回の取り組みの背景について、日本オラクル オラクルユニバーシティ 執行役員 武井直氏は次のように語る。「市場で求められるITエンジニアになるには、きちんとした知識をベースに経験を積むことが重要であり、知識の部分が資格取得に当たる。OJTは重要であるし多くのことが身に付くが、そのベースとして正確な知識をきちんと学ぶことが必須であり、学習のモチベーション維持に役立つのが資格」

 武井氏は、ITエンジニアが身に付けるべき最小限の知識として、データベース、プラットフォームのLinux、アプリケーション開発のJavaの3つを取り上げた。「ハイレベルのITエンジニアになるには、この3分野の連携を理解しなくてはならない」という。例えば、データベースのスペシャリストであっても、周辺の知識を理解していなければ新しい技術の評価にも差し障りがあり、後輩の指導も難しいという現状がある。ORACLE MASTER Platinumの実技試験もLinux上で行われ、Javaも理解していないと問題が発生したときに原因の切り分けができないという。一分野を極めただけでは市場では通用しない時代になってきているということになる。

 日本オラクル オラクルユニバーシティ ビジネス推進部 ディレクター 杉山真理子氏は「ITエンジニアに学ぶきっかけを提供し、市場価値を高めてもらうのが目的」と語る。「それぞれの専門性を高めつつ、足元も固めてバランスのいいエンジニアになってほしい」

 「トリプル・クラウン」は2005年11月25日から2006年8月31日まで実施。期間中に対象資格の取得を目指す人に、取得支援セミナー、Webサイト上での模擬試験を提供する予定。また受験料の優待(LPIは10%オフ)、資格対策本とセットでの受験料優待(サン)などの特典を用意する。

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