コスト削減効果は年に約200万円――PFUが請求書を電子化して保存

PFUは12月1日より、取引先から受け取った請求書をスキャナで電子データ化し、保存する取り組みを開始した。年間約200万円の費用削減効果を見込んでいる。

» 2005年12月07日 15時36分 公開
[ITmedia]

 PFUは12月1日より、国税関係書類をスキャナで電子データ化し、電子的に保存する取り組みを開始した。これにより年間約200万円の費用削減効果を見込んでいるという。

 電子化の対象となったのは請求書の支払い処理業務。同社では毎月、約7500枚の請求書および関連書類が発生しており、その保管のため1年間に約50箱の段ボール箱が必要となっていた。

 そこで、2005年4月より施行されたe-文書法と電子帳簿保存法の改正を踏まえ、国税関係書類のうち、取引先から受け取った請求書の電子データ化に着手。支払い処理と連携し、電子帳簿と関連付けた形で請求書を電子化し、保存するシステムを実現した。PFUでは所轄税務署長にスキャナ保存についての申請を行い、承認を得て、12月1日よりシステムの運用を開始した。

 システム運用に当たっては、スキャナ保存の手順からデータ保存方法までの社内規定を整え、省令で定められた用件に合致した形で読み取りを行うよう徹底。また、読み取ったデータについては電子書名とタイムスタンプを付与することで、改ざん防止と存在証明を図った。さらに、保存データの検索ツールを開発したほか、スキャナ保存データの訂正/削除の履歴を確保できるようにシステム側で対応したという。

 システム投資額は約400万円。この結果、ダンボールの保管スペースを全廃できたほか、問い合わせ対応効率が10倍に向上するなどの効果が得られ、年に約200万円の費用削減効果が見込まるという。PFUでは今後、スキャナ保存の対象を検収書、見積書などに広げるとともに、内部プロセスへの透明性を高め、SOX法などで求められる内部統制の充実につなげていく方針だ。

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