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» 2005年12月09日 09時57分 UPDATE

フィードビジネスカンファレンス:フィードがWeb 2.0で脈打つ日

Feed Business Syndication主催のカンファレンスが8日、都内で開催された。フィード(RSS/Atom)に関連するサービスベンダーが集い、Web 2.0におけるフィードビジネスの進むべき道を示した。

[ITmedia]

 フィード(Feed)をキーワードとして、ビジネスの具現化を目的とする「Feed Business Syndication」(通称:FBS)。サイボウズ、RSS広告社、ブログエンジン、サン・マイクロシステムズ、テクノラティジャパン、ルートコミュニケーションズ、グルコースがメンバーとして2005年7月に発足した(関連記事)

 FBSでは、定期的に取り組み内容を報告するカンファレンスやメンバー間の会合などを開催しているが、第2回目となる「第二回FBSカンファレンス」が8日に行われた(関連記事)。今回のテーマは、Web 2.0とフィードについて。

 ECナビ、代表取締役CEOの宇佐見進典氏からのオープニング講演では、ECサイトにおけるWeb 2.0についてが語られた。同社は、2005年11月にサイボウズと合弁でcybozu.netを設立するなど、フィード(RSS)に関する業務拡大が盛んだ。

 宇佐見氏は、現在の情勢について「多階層誘導型が進んでおり、ビジネスの競争ルールが変わってきている」と言及し、ECサイトにおける今後は、新たなユーザーニーズをつかむとともに、ユーザーによる口コミを促進させる仕組み作りが重要になるだろうと語った。アフィリエイトやブログの効果はもちろん、商品データベース情報のAPI解放、Webサービス化なども挙げられた。また、「能動的に作っていくことが重要なこと」と強調し、同社における見解を示した。

 続いて登壇したブログエンジン、取締役COOの後藤康成氏からは、FSBの活動内容についてが報告された。フィードをどのようにビジネスへと結びつけるか、そして活動の推進、調査、活用方法を提案、啓蒙していくことが発足の目的だと設立時のコンセプトを語った。

 後藤氏は、最近の各キーワードの注目度合いについても触れ、GoogleとTechnoratiにおける「Feed」「RSS」「Blog」のキーワードヒット数を比較した。FeedはRSSと同義とも捉えられるが、すでにヒット数で上回る勢い。注目度合いは高まる一方であり、Web 2.0を語る上で「フィード、XMLが中心のキーワードになるのではないか」とコメントした。

フィードの拡張技術展開に注目すべき

 サン・マイクロシステムズの藤井彰人氏は、技術的観点からのフィードとWeb 2.0、Webサービスとのかかわりについてを説明した。

 「フィードとは何か? 今現在では、AtomやRSSなどのXMLフォーマットを用いたものと言えるものの、過去にはWeb自体のフィードというものもあった」と語り、オープンであることが相乗効果になっていることを言及した。

 また、フィードとWebサービスの関係についても語り、「最近ではRESTやSimple Web Serviceが人気。Web 2.0については技術的な側面から見ると特に形態が定義されておらず、ビジネスコンセプトである」と強調した。そして、Webサービスは重量級なため理想を追い求めている側面もあるが、Simple Web Service人気などを見ていると勢いがあることに注目すべきだと言及した。

 グルコースの大向一輝氏から講演されたのは、Web 2.0とセマンテックWebについて。同社は、goo RSSリーダーへの取り組みもあるが、自社製品としてRSSリーダーも提供開始する。大向氏は、フィードについて「利用の自由度を上げるためのもの。データの持ち主が想定している価値を超えるものとして期待されている」とコメントした。

 また、フィードの条件としては最低限オープンなプラットフォームを利用していること、そして利用しやすいフォーマットで整形が容易でなければならない、と示した。また、API提供型が最近では盛んであるが、そのメリットとして情報のイニシアティブコントロールができる点を挙げ、フィード提供型では基本的にWeb上に置いておくことが特徴。基本的にコントロールする必要性がなく、想定外の利用が見込まれることも特徴であるという。

 「想定外の使われ方を見込んだメタデータ設計が課題。セマンテックWebで辞書(概念体系)を作り、異なったメタデータ間の相互運用性を実現できる」と大向氏。メタデータの運用方針に対するコミュニティ作りも重要だろうと語った。

 コンテンツの扱い方について、ブログエンジンのCTO、濱本 暁氏からは、Atom APIについての仕組みが語られた。ROME(Rss and atOM utilitiEs)と呼ぶJavaのライブラリーを用いたデモが披露され、ブラウザ上でAtom API Clientと題されたフロントエンドを見せ、GET、POST、PUTそれぞれのメソッドを扱う例を示した。取得、送信、更新それぞれのデータを扱う事例であり、さまざまな応用が可能なものとして製品適用が期待されるだろう。

 さらに拡張展開としてサイボウズ・ラボ、奥一穂氏からは、RSSを利用した応用例が示された。規格としてのRSS派生乱立が課題の一つではあるが、可能性を広げるものとして現在ではポッドキャスティングや天気予報などさまざまな情報が配信されている。さらに勢いが増すだろうと奥氏は強調する。

 アップルでは、iTunes向けにジャケット画像や演奏時間などの情報をフィードし、Google Local(Google Maps)では、XMLとして緯度、経度の情報を、Google Baseでも期限情報データなども含まれている。さまざまなサービスでXML(RSS)を基としたフィード展開が盛んであることを強調した。

 応用例としてのデモでは、認証がポイントとして挙げられた。RSSリーダーに直接パスワードを通知することなく、ブックマークレットの構造を使ってサイボウズ Office 6上でRSS購読認証を行うデモを見せた。Web型のRSSリーダーにパスワード通知を行うことにはリスクが伴うため、専用の認証トークンを開発しているとのこと。

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