NTTデータ、オンデマンドVPNをLAN間でも実現する技術を開発

NTTデータは、異なる企業や組織の間でその都度VPN接続を実現する「オンデマンドVPN」を、個別に設計されたLAN間でも実現する「接続ネゴシエーション技術」を開発した。

» 2005年12月20日 20時19分 公開
[ITmedia]

 NTTデータは12月20日、異なる企業や組織の間で、ニーズに応じてその都度VPN接続を実現する「オンデマンドVPN」を、個別に設計されたLAN間でも実現する「接続ネゴシエーション技術」を開発したことを発表した。プライベートアドレスが衝突する恐れのある異なるLAN間で、自由にVPN接続を行えるという。

 オンデマンドVPNは、任意のルータ間で簡単にVPN接続を実現するための技術だ。しかし利用に当たっては、用途やフィールド(ネットワーク)ごとに、オンデマンドVPNのためのパッケージ型システムを構築する必要があった。これに対し新たに開発した接続ネゴシエーション技術では、用途/フィールドが、それぞれ独立して管理できる仕組みが提供される。

 具体的には、VPNセッションを確立するVPNルータそれぞれに「中継情報」を持たせる。中継情報に架空のIPアドレスを書き込むことによって、仮想的な接続先を構成する仕組みだ。通信時には、架空のIPアドレス宛の通信をどこに転送すべきかを相手のルータと自動的にネゴシエーションし、決定する。通信相手のアドレスを互いに仮想化することで、サーバを介さずオンデマンドVPNを実現する。

 NTTデータ自身が、企業内オフィス機器のリモート保守で同技術の検証評価を実施するほか、もしもしホットライン、日本アビオニクス、アート、NTTソルコがそれぞれ技術検証を行う。この評価においては、ネットワークの迂回ルートなどの臨時開設を検証するほか、企業内に設置したサーバやICカードゲート装置のメンテナンスを実施し、管理システムを共同利用する場合の技術検証を行う。

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