バッファロー、より広いエリアに電波が届く法人向け無線APを発売へ

バッファローは12月21日、企業向け無線アクセスポイント、AirstationProの新製品を発表した。回路・アンテナの面で電波通信の安定化を図ったほか、無線IP電話の利用を想定した仕様となっている。

» 2005年12月21日 18時00分 公開
[ITmedia]

 バッファローは12月21日、法人向け無線アクセスポイント(AP)AirstationProの新モデル2機種を発表した。大規模オフィス向けの「WAPM-HP-AM54G54」と、中規模オフィス向けの「WAPS-HP-AM54G54」がある。内部設計や新しいアンテナの搭載により通信の安定性を向上させたのが特徴。

WAPM-HP-AM54G54

 AirstationProの新機種では、「HighPower設計」と呼ばれる仕組みを採用した。回路上で電波の出力を増幅することで従来機に比べてクライアント側の電波受信感度を向上させると同時に、電波が水平面に飛びやすい水平面無指向性アンテナを搭載、上下階への電波の漏れを最小限にしてフロア間の電波干渉を抑え、通信の安定性を強化しながら電波の到達度を改善した。ただしこれは、同社のコンシューマー向けモデル「WHR」シリーズで搭載された電波出力増幅回路「AirStationBooster」の仕組みとは異なる。

 さらに大規模ユーザー向けのWAPM-HP-AM54G54では、無線IP電話の接続を想定した機能として、「無線QoS(IEEE802.11e/EDCA)」「DTIM(Delivery Traffic Indication Message)」「802.11再送回数」「BeaconPeriod」の各パラメータの設定ができるようになっている。イーサネットケーブルで電源供給が可能なPoE(Power over Ethernet)もサポートした。

 そのほか、WAPMはオプションのAP集中管理ソフト「AirStation Admin Tools」によるリモート管理や集中管理が可能で、APと同時にリリースされるバージョン1.40ではSNMP(Simple Network Management Protocol)の標準MIB(MIB2)に対応し、SNMPエージェントとして機器のより詳細な情報を管理ツールから収集できる。また、盗難・不正使用防止用にセキュリティケースや壁掛け金具が付属する。

 WAPM、WAPSの2機種ともIEEE802.11a、11gおよび11bの同時接続をサポート。WAPSは、WAPMから主に管理機能(SNMP管理)を省いたモデルとなっている。価格は、WAPMが8万8000円、WAPSが5万6000円。それぞれ2006年2月下旬、3月下旬の出荷予定。

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