ITの力で日本の改革を推進――政府が新IT戦略

IT戦略本部は1月19日、ITを最大限駆使して日本の改革を推進していくことを狙った新たな戦略「IT新改革戦略」をまとめた。

» 2006年01月20日 14時28分 公開
[ITmedia]

 政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)は1月19日、今後5年間のITに関する新たな戦略として「IT新改革戦略」をまとめた。

 IT戦略本部は、2001年1月にはIT基盤整備を目的とした「e-Japan戦略」、2003年7月にはIT利・活用に重点を置いた「e-Japan戦略II」を策定している。IT新改革戦略はそれらに続くもので、ITの力を最大限に利用して日本経済社会の改革を推進していくことを念頭に置いたもの。「2010年度にはIT改革を完成」し、自律的なIT社会を実現することを目標としている。

 同戦略では3つの柱が提示されている。1つは「構造改革による飛躍」で、IT化を妨げる社会的な制約を排除するとともに、ITを駆使してさまざまな分野で改革を進めていくことを目指す。たとえば、医療の構造改革の一環として診療報酬明細書(レセプト)のオンライン化を進めたり、道路交通の安全を推進するため、ITSの活用を進めるほか、政府自身についても電子行政化を推進し、オンライン申請率50%を達成することなどが重点施策として挙げられた。

 2つめは「利用者・生活者重視」。これまでの取り組みでは、供給者の視点からは成果が上がったものの、利用者の満足度という観点では成果は必ずしも十分ではなかったという反省を踏まえ、ユニバーサルデザイン化されたIT社会の実現、光ファイバの整備をはじめとするデジタルデバイドのないインフラ整備、サイバー犯罪の撲滅といった項目が挙げられている。

 3つめは「国際貢献・国際競争力強化」だ。ITの分野での国際貢献を積極的に行うとともに、国際競争力の強化に努める。

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