日本SGI、Linuxスーパーコンピュータの最上位システム「Altix 4000シリーズ」を発表

日本SGIはLinuxを採用したスーパーコンピュータの最上位機種として「SGI Altix 4000シリーズ」を発表、同日より販売を開始した。シングルシステムで最大4096プロセッサを搭載可能。

» 2006年02月01日 15時09分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本SGIは2月1日、Linuxを採用したスーパーコンピュータの最上位機種として、ブレード技術とSGI独自のグローバル共有メモリ・アーキテクチャーの融合を業界ではじめて実現した「SGI Altix 4000シリーズ」を発表、同日より販売を開始した。

SGI Altix 4000シリーズ

 今回の発表をさかのぼること3年前、日本SGIはItanium 2を搭載したスケーラブルLinuxサーバとしてSGI Altix 3000シリーズを発表した(関連記事参照)。その後ミッドレンジサーバのAltix 300やAltixサーバをプラットフォームとする「Silicon Graphics Prism」などを投入してシリーズ製品を拡大してきた。しかし、市場ではさらに大規模かつ高性能なシステムに対するニーズが高まったこともあり、今回の製品発表へと至った。

 Altix 4000シリーズは、シングルシステムで最大4096プロセッサ、グローバル共有メモリも現行の24テラバイトから60テラバイトに拡大されている。また、当初出荷するAltix 4000シリーズは従来のAltix 3700シリーズと同様にItanium 2を搭載するが、年内にリリースされる予定の次世代Itanium 2(開発コードネーム:Montecito)にもソケット互換でアップグレードできるようになっている。

 今回、大きな特徴として、従来用いられていたブリック方式と呼ばれる独自のモジュラー構造のコンピュータ・アーキテクチャーではなく、ブレード設計を採用していることが挙げられる。

 従来のAltixシリーズでは、プロセッサを搭載したブリックだけがNUMAlinkインターコネクトに直接接続され、I/Oのブリックなどはローカルバスを介してNUMAlinkファブリックに接続されていた。これに対しAltix 4000シリーズはプロセッサだけでなくI/Oやグラフィックス、さらにSGIの特定アプリケーション向け専用プロセッサ(FPGA=Field Programmable Gate Array)であるRASC(Reconfigurable Application Specific Computing)プロセッサもすべてNUMAlinkインターコネクトに直接接続され、共有メモリを中核にしたアーキテクチャーを実現できる設計となっている。

 価格は8209万4000円から。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ