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» 2006年03月06日 15時47分 UPDATE

「Oracleが買収すべき」? Borlandが売却予定の開発ツール、各社IDEの比較調査で高い評価を獲得

売却される予定のBorland Softwareの開発ツールだが、Evans Dataが公表した開発ツールの比較調査では、非常に高い評価を得た。

[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Borland Softwareの開発ツールは、同社の経営陣が売却の方針を打ち出しているが、Evans Dataが最近公表したアプリケーション開発ツールの比較調査では、非常に高い評価を得た。

 この調査は、9種類のIDE(統合開発環境)に対する開発者の評価をまとめたもの。それによると、Borlandの「JBuilder」Java IDEは複数の分野で1位あるいは2位にランキングされた。同製品は特に、パフォーマンスに関連する分野で評価が高かった。総合評価でも、「IBM Rational Developer」に次いで2位となった。

 BorlandのJBuilderは、IDEのコアツールおよびパフォーマンスで1位となった。調査報告書を作成したEvans Dataのアナリスト、ジャネル・ガービン氏は、この結果について、「この第一級のツールを買収する企業は、大きなビジネスチャンスを手にするだろう。この製品を買収すべきなのはOracleかもしれない。OracleのIDEであるDeveloper Suiteは、同社のユーザーの間でもあまり人気がない」と話している。

 カリフォルニア州サンタクルーズに本社を置くEvans Dataは、2005年11月に調査を実施し、今年2月末に結果を公表した。調査では、9種類のIDEについて700人の開発者から回答を得た。調査対象となったIDEは、「BEA WebLogic Workshop」「JBuilder」「Eclipse」、IBMの「Rational Web Developer」または「Application Developer」、IBMの「WebSphere Studio」、「Macromedia Studio MX」「Microsoft Visual Studio .NET」「Oracle 9i Developer Suite/Oracle 10g」「Sun Java Studio」である。

 MicrosoftのVisual Studio .NETは、最も頻繁に利用するIDEとして最高得点(回答者の26.8%)を獲得した。これは、第2位となったEclipse(回答者の12.7%)をはるかに上回る数字だ。3位〜5位は、Macromedia Studio MX、Oracle 9i Developer Suite、Borland JBuilderの順となった。Sun Microsystemsの「NetBeans」は調査対象に含まれなかったが、回答者の3.3%が記入欄に同製品の名前を挙げて9位に入り、BEA WebLogic Workshopおよびその他を上回った。

 「Microsoft Visual Studioは引き続き、IDE市場で圧倒的な優位を維持している」と報告書は述べている。しかし、「最近ではEclipseが成長著しいIDEとして、この分野に興奮をもたらしている。…(中略)…Eclipseのユーザーは、その機能の多くについて高い評価を与えていないが、この巨大IDEは市場シェアを拡大しており、注目する必要がある」(同報告書より)

 観測筋によると、Borlandが自社のIDEツールの売却を決めたのは、Eclipseの影響によるところが大きいという。

 調査に回答した開発者は、各技術をランク付けするよう求められ、集計ではランキングに応じて得点が与えられた。

 BorlandのJBuilderは、コンパイラ分野のランキングで227.8ポイントを獲得してトップとなり、Visual Studio(215.4)、Eclipse(211.1)およびWebSphereがそれに続いた。最下位はOracleのDeveloper Suiteだった。

 一方、総合ランキングでトップに立ったのはIBM Rational Web Developerで、合計得点で2560.2ポイントを獲得。2位はBorland JBuilder(2491.1)、3位はSun Java Studio(2361.6)だった。Microsoft Visual Studioは4位、Eclipseは9製品のうち総合得点で7位となった。

 「Rationalは、IBMが買収をした時点で開発ツール分野の強豪だった。しかもIBMはこの買収を見事に成功させ、Rational製品の品質を全く落とさなかった」と報告書は記している。

 一方、JBuilderはデバッガの分野でも206.9ポイントという得点でランキングトップの座を獲得した。僅差でそれに続いたのはVisual Studioで、得点は201.9ポイント。3〜5位は、IBM WebSphere Studio(189.0)、Eclipse、Sun Java Studioの順となっている。この分野の最下位はMacromedia Studio MXだった。

 しかしMacromedia Studio MXは、エディタ部門で215.9ポイントという最高得点を獲得した。2位以下は、Microsoft Visual Studio(209.6)、Eclipse(193.7)、Sun Java Studio、IBM Rational Developerの順となった。

 しかしメイク/ビルド機能の分野では、IBM Rational Developerが201.5ポイントで第1位となった。Borland JBuilder(198.6)は、わずか3ポイントの差で2位となった。Sun Java Studio(190.5)、Eclipse、Visual Studioもトップ5入りを果たした。

 ヘルプ機能やマニュアルの分野で1位となったのは、Macromedia Studio MX(179.9)だった。2位と3位は、それぞれBEA WebLogic Workshop(171.5)およびIBM Rational Developer(170.8)。IBM WebSphere Studioは4位、JBuilderは5位に入った。

 やはりパフォーマンス関連の分野となるプロファイラでも、JBuilderが183.0ポイントでトップにランキングされた。IBM Rational Developerは、173.2ポイントを獲得して2位となった。3〜5位は、それぞれSun Java Studio(161.4)、IBM WebSphere Studio、Macromedia Studio MXだった。Eclipseはプロファイラ分野で最下位となった。

 UML(Unified Modeling Language)の採用でモデリング分野の草分けとなったIBM Rational Developerは、モデリング/デザインツールの分野で187.4ポイントを獲得してトップの座に輝いた。Macromedia Studio MXは177.9ポイントで2位に付け、以下はSun Java Studio(169.4)、Borland JBuilder、IBM WebSphere Studioの順となっている。最下位はEclipseだった。

 IBM Rational Developerは、利用可能なサンプルアプリケーションという評価項目でも、168.4ポイントでトップとなった。2位はSun Java Studio(158.1)、3位はBorland JBuilder(155.4)。最下位はEclipseだった。

 Microsoft Visual Studioは、ライブラリ/フレームワークのサポートの分野で191.8ポイントを獲得してトップとなったが、IBM Rational Developerが189.4ポイントと僅差で続いた。

 コンパイラのパフォーマンスに関しては、Borland JBuilderが195.8ポイントで1位、Microsoft Visual Studioが183.9ポイントで2位となった。3位に付けたのは、182.1ポイントを獲得したIBM Rational Developerだった。

 生成されるアプリケーションのパフォーマンスでも、Borland JBuilderが194.5ポイントでトップにランクされた。2位はSun Java Studio(186.6)、3位はVisual Studio(186.3)だった。

 IDE製品としての使いやすさの面で勝ったのは、194.6ポイントを獲得したMacromedia Studio MXだった。2位はVisual Studio(187.3)、3位はJBuilder(170.8)。最下位はBEA WebLogicだった。

 プラグイン型アーキテクチャを採用するEclipseは、「サードパーティーツールと連携する機能」の分野で203.9ポイントを獲得してトップの栄冠を手にした。IBM Rational Developerは184.4ポイントで2位、Visual Studioは145.6ポイントで3位となった。Oracle Developer Suiteは最下位だった。

 「Oracleは、コンパイラ/インタープリタ、エディタ、ライブラリ/フレームワーク、サードパーティーツールと連携する機能など多くの分野で最下位となった」(同報告書)

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