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» 2006年03月26日 07時03分 UPDATE

スカイプアウトで「24時間戦う」出張術 (1/3)

「24時間戦えますか」というCMがバブル期にあったが、それ以降初めて本格的な景気回復局面を迎えた。そこで「スカイプアウト」を挙げながら、21世紀版ビジネスマンの出張術を考えてみたい。

[怒賀新也,ITmedia]

 オンラインムック強い中堅企業のIT化シナリオ

 1989年11月22日、「24時間戦えますか」というキャッチコピーで有名な栄養ドリンクのCM主題歌「勇気のしるし」が発売された。歌うのは牛若丸三郎太。時任三郎の演技も印象的だった。当初は全くCD化される予定はなかったが、テレビで好評になり、薬局に歌詞カードが配られた。あまりの反響の大きさから、最後はCDリリースへと行き着き、驚くほどの枚数が売れたという。

 これは、だぶついて余った「カネ」が行き先を求めてさまよっていたバブル時代を象徴していたのかもしれない。察するに、当時は「こなしても次々と新たな仕事が入ってきて、結局終わらない」といったニュアンスで、ビジネスマンは24時間戦わなくてはいけなかったのだろう。

 当時、筆者はまだ「生徒」だったために、そのキャッチコピーが訴えたかった感覚を正確には理解していない。ちなみに、その頃に流行していた雑誌には「クリスマスイブのオシャレなホテルは半年前には予約しておきたい。もちろんレストランも一緒に。予算はトータルで10万円は見ておこう」といった忠告が書かれていたと記憶している。「大人になるって大変そう」と思ったものだ。

 それから17年が過ぎた。日本経済は長いトンネルを抜け、ようやく景気拡大局面を迎えようとしている。実際にはこの間も、「人を雇えないのであなた1人で3人分働いてくれたまえ」という、バブル期とはまったく逆の論理で、24時間戦わされていた人も多いだろう。まあ、それはそれとして、ここでは、景気拡大期になると人手不足が発生し、結果として1人の作業量が増えるという経済学的な意味での自然の流れを予測して、「新世紀版24時間戦うビジネスマン」を考えてみたい。

 ここでは、「国内の仕事が山ほどあるのに海外出張に行かなくてはならなくなった中堅企業の社員」というシチューエーションを想定してみる。

 中堅企業は大企業と異なり、社員の多くが掛け持ちで複数の仕事を抱えていることが多い。出張の直前になって国内の通常業務が立て込んでパニックに陥るといったことは今後もよく起こると考えていい。そんな時、「案ずるより産むが易し」ということで、不満を言う前にパワープレイでやり切ってしまう方が楽だと考える人もいるだろう。おそらくそんな人は、時間をうまく使い、国内の仕事と海外の仕事をまとめて片付けてしまうのかもしれない。

 そんなビジネスマンを強力にバックアップしてくれそうなツールとして、注目したいのが「スカイプアウト」である。

スカイプアウトを使いこなす

 一般に、海外のホテルからの国際通話料は非常に高い。そのため、中堅企業のビジネスマンが国内にいる感覚で、じっくりと顧客や取引先と話すことは実質的に難しい。結果として、顧客への情報発信が減り、それが信頼関係に微妙な影響を及ぼし、取引機会の喪失につながってしまうかもしれない。だが、それを逆手に取り、「海外出張中なのにマメに連絡をくれる心強い人」という印象を与えることを可能にするのがスカイプアウトなのである。

 スカイプアウトとは、無料インターネット電話であるスカイプで提供されている有料サービスのこと。インターネットに接続していれば、PCとPC間だけでなく、通常の加入電話、携帯電話を含めたどの電話番号にも、PC上から発信することができる。通話料も通常の加入電話向けが1分でおよそ2円、携帯電話向けも25円ほどとなっており、国際電話と比較すれば格安だ。

 フランス・パリ在住のITジャーナリスト、末岡洋子氏は「欧州は各国の交流機会が多い分、国際通話を掛けることが多くなります。その意味でいまやスカイプアウトなしでの活動は考えられません。また、米国の記者仲間との連絡にももっぱらスカイプアウトを使っています」と話す。

 海外出張を理由に顧客への連絡が途絶えてしまうのではなく、スカイプアウトを使って積極的に顧客に電話を掛ける。現地の天気やスポーツ、ニュースといった「プチ情報」を交えて会話を弾ませれば、むしろ日本にいるよりも顧客との距離を縮めることができるかもしれない。

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