IBMとRapport、省電力プロセッサ「Kilocore1025」を共同開発

IBMと新興企業のRapportが、情報処理の高速化と消費電力の大幅な低減を図った新プロセッサ「Kilocore1025」の設計プレビューを披露した。

» 2006年04月05日 08時24分 公開
[ITmedia]

 米IBMと新興企業のRapportは4月4日、カリフォルニア州サンノゼで開催のEmbedded Systems Conferenceで、両社が共同開発した省電力プロセッサ「Kilocore1025」の設計プレビューを披露した。

 Kilocore1025は、1個のチップ上で1024の8ビットプロセシング要素とPowerPCコアを組み合わせた低コストプロセッサ。Rapportの「Kilocore」技術とIBMのPowerアーキテクチャを活用し、既存のプロセッサに比べて情報処理の高速化と、消費電力の大幅な低減を図った。

 同プロセッサは、モバイルゲーム、国土安全保障、サーバコンポーネント、画像処理、家電、スーパーコンピューティングといった用途への応用が可能。例えば、省電力型の携帯機器でHDビデオのストリーミング放送を、既存のプロセッサに比べて5〜10倍の高速で視聴することが可能だという。

 Rapportはシリコンバレーの振興企業で、IBMのPower.orgを通じて同社と協力。RapportのKilocoreベースのプロセッサは、小型チップ上に大量のプロセッシング要素を並列配置する手法により、従来型プロセッサの欠点を補っている。

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