蓄積されたデータの有効活用に必要な機能とは?進化する!データベーステクノロジー(1/4 ページ)

 2006年2月、マイクロソフトの最新データベース「Microsoft SQL Server 2005」の出荷が開始された。約5年ぶりのバージョンアップとなる新製品では、安定性に定評のあった「SQL Server 2000」の機能をベースに、ダウンタイムを最小にするデータ管理機能など、可用性が大きく改善。また、管理ツールが統合され、ビジネスインテリジェンスのための機能が追加されるなど、洗練された要素機能が集約されている。

» 2006年06月05日 07時00分 公開
[ITmedia]

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各種サービスコンポーネントで構成されるSQL Server 2005

 SQL Server 2005は、各種サービスコンポーネントと管理ツール、開発ツールで構成されている。

 データの蓄積処理を行うDatabase Serviceは、さまざまなリレーショナルデータベース機能を備えたコアコンポーネントである。ここには、後述する8ノードのフェイルオーバークラスタやミラーリング、パーティショニングなど、データの可用性を高める機能に加え、スナップショットや高速復元などのデータバックアップ機能、侵入者による不正閲覧、データ改ざんから守る暗号化などのセキュリティ機能も含まれる。

 複数のサーバに同じデータを持たせ、データを同期させるのが、Replication Servicesだ。レプリケーションエージェント自動チューニング、レプリケーションモニタなどの機能を利用し、複製した複数台のサーバを用意することで、サーバへの負荷を軽減したり、サーバ障害時のバックアップとして運用したりできる。

 SQL Server 2000にも単体で含まれていたNotification Servicesは、データが更新されたり、スケジュールによってイベントが発生したり、関数が実行されたりなど、データベースに変化が生じる場合に、設定した通知によってメッセージを送信するというもの。例えば、モバイル端末のように常時ネットワークに接続できないデバイスからデータベースにアクセスする場合に、データ変更時のみ通知して更新するという使い方ができる。

 これらはデータベースの中核とも言える機能を提供するコンポーネントだ。

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