HDEがメールフィルタリングソフトをバージョンアップ、内部統制支援を強化

HDEは、フィルタリングルールの階層化などに対応した企業向けの電子メールフィルタリング/アーカイブソフトウェアの新バージョン「HDE Mail Filter 3」を発表した。

» 2006年06月26日 17時12分 公開
[ITmedia]

 ホライズン・デジタル・エンタープライズ(HDE)は6月26日、企業向けの電子メールフィルタリング/アーカイブソフトウェアの新バージョン、「HDE Mail Filter 3」を発表した。

 HDE Mail Filterは、企業が定めたポリシーに基づいて電子メールを検査し、個人情報などの漏洩を防ぐフィルタリングツール。「特定の語句が入ったメールは送信を保留する」「指定のユーザー宛のメールは上司にも転送する」といった具合に柔軟にコントロールを行える点が特徴だ。「HDE Mail Filter 添付ファイル検査オプション」を組み合わせれば、添付ファイルについても同様に検査を行える。

 さらに、送受信メールのアーカイブ機能により、経済産業省の「情報セキュリティ管理基準」をはじめとするさまざまな標準や法規制で求められる電子メールの保存義務に応える。また、必要なときに必要な電子メールを迅速に抽出できるよう全文検索機能も備えている。

 「事件が起こった後の事後対応を支援するだけでなく、フィルタリングによってリアルタイムに対処を行い、情報漏洩リスクを未然に抑える製品」(同社)。現在策定が進む日本版SOX法(金融商品取引法)では、電子メール監査システムも重要な役割を担うとされているが、そのニーズを満たすものだという。

 新バージョンでは、アーカイブメールのハッシュ値を取って改ざんを検出する機能が加わった。また、これまで部署やグループごとに作成する必要があったフィルタリングルールの階層化が可能になり、ルールの変更、追加を少ない手間で行えるという。

 さらに、内部から外部に送信されるメールの「BCC」をフィルタリングの条件として利用できる機能が加わった。これは、メールヘッダ本体と「Envelope To」の差分を比較することによって実現されている。従来の製品でも実現しようと思えばできた機能だが、それには複雑な設定が必要だったのに対し、HDE Mail Filter 3では設定画面上で簡単に利用できる点が特徴だ。

 これを活用すれば、社外に送信されるメールを上司にBCCしつつ、フィルタリングをかけるといった運用が可能になる。「『社外に送信される添付ファイル付きメールはすべてマネージャがチェックできるようにしたい』という要求と、『社外の人に上司のメールアドレスがCCで入っているのを見せたくない』というニーズの両方に応えることができる」と同社は説明している。

 HDE Mail Filter 3では、アーカイブの機能のみを提供する「Archive Edition」と、フィルタリングも同時に行う「Professional Edition」、アーカイブサーバの複数台構成に対応した大規模システム向けの「Enterprise Edition」のほか、新たに、アーカイブ機能に特化しつつ大規模システムに対応した「EX-Archive Edition」が追加された。

 いずれもRed Hat Enterprise Linux ES/AS/WSやTurbolinux Serverといったディストリビューションに対応しており、価格はProfessional Editionが31万5000円から。Professional Edition/Archive Editionは7月25日から、Enterprise Edition/EX-Archive Editionは9月19日から販売が開始される。

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