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» 2006年12月01日 12時26分 UPDATE

モバイル環境にもっとリッチな体験を――Adobeのモバイル戦略

Flashプレーヤー「Flash Lite 2.0」の携帯電話への採用が広がっている。アドビは、モバイルデバイス向けのリッチコンテンツ制作環境を切り口に、情報家電機器分野への進出拡大を目指す。

[ITmedia]

 「リッチコンテンツが体験できる環境を、あらゆるデバイス上で実現する」――アドビ システムズのアヌープ・ムラーカ氏(米Adobe Systems モバイル&デバイス部門担当ディレクター)は、モバイルコンテンツ開発の事業戦略説明の中でこのように述べた。

アヌープ・ムラーカ氏 アヌープ・ムラーカ氏

 アドビ システムズは11月30日、組み込み機器向けのFlashプレーヤー「Flash Lite 2.0」が、新たにKDDIのau端末11機種とソフトバンクモバイルの7機種に搭載されたことを明らかにした。Flash Lite全体では、全世界で150機種以上の携帯電話端末に採用され、累計で1億1500万台以上を出荷しているという。

Flash搭載の携帯電話端末の累計出荷台数の推移 Flash搭載の携帯電話端末の累計出荷台数の推移

 モバイル分野におけるFlash技術の採用拡大の背景について、ムラーカ氏は3つのポイントを挙げる。「リッチな体験をユーザーに提供するという当社のビジョン、PDFなどに代表されるリッチコンテンツを体験するためのプラットフォーム製品群、そしてメーカーや100万人を超える世界の開発者らによるコンテンツ制作のためのコミュニティーだ」(ムラーカ氏)。

 その中で、Flash Liteはモバイル向け技術の代表的な存在となる。特定のハードウェアやOSに依存しない幅広い環境への対応、また、データサイズの軽量性と高品質の両立といった特徴が、採用拡大の理由にもなっている。

 Flash Lite 2.0では、ActionScript 2.0によるランタイム処理での高速描画性能や記憶領域の実装化、Flash 7相当のXMLデータのサポートを実現させた。これにより、「従来の携帯電話向けゲームや待ち受け画面利用にとどまらず、モバイル機器のユーザーインタフェースそのものを変革させる」(ムラーカ氏)という。

Flash Liteで可能になるリッチコンテンツの一例 Flash Liteで可能になるリッチコンテンツの一例

 その一例が、NTTドコモの「iチャンネル」やSamsung Electronicsの欧州向け端末「D900」となる。携帯電話のみならず、最近ではプレイステーション3やカーナビのユーザーインタフェースとしても採用されている。携帯電話以外の情報機器も加えると、その種類は300以上にも及ぶという。

 今後の展開についてムラーカ氏は、Flash Liteの採用拡大とリッチコンテンツの普及促進、コンテンツ制作のワークフローの確立を重要テーマに掲げる。

モバイルコンテンツ開発プラットフォーム モバイルコンテンツ開発のプラットフォームのコンセプト

 特にコンテンツの制作環境は、2007年以降の早い時期にFlash Liteの技術性能を、PC向けFlashプレーヤーと同水準(Flash Player 9)まで高める計画であるという。また、DreamweaverやPhotoshopなどのコンテンツ作成ツールのモバイル向け機能を強化し、これらを連携させた統合開発プラットフォームを展開していく考えを明らかにした。

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