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» 2006年12月11日 18時06分 UPDATE

MS、Open XML批判派に反撃 (1/2)

米IBMはOpen XMLへの否定を明らかにした。オープンスタンダードの温度差は、業界全体を巻き込む規模へと発展しつつある。両社のコメントはいかに。

[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは、自社の「Office Open XML」フォーマットをEcmaの標準として承認する採決で反対票を投じたIBMなどの批判勢力に反論している。IBMによると、同フォーマットは、プロプライエタリ製品をXMLで文書化したベンダー主導仕様にすぎないとしている。

 Ecma Internationalは12月6日、総会後にOffice OpenXMLを新標準としての承認を発表し、同フォーマットがISO標準採用への迅速なプロセスを2007年1月に開始すると述べた。

 IBMのオープンソース・標準担当副社長、ボブ・スーター氏がブログ投稿の中で、「IBMは本日、EcmaでのMicrosoftのOpen XML規格の承認においてノーと投票した。われわれは過去数カ月で、ISO標準のODF(OpenDocument Format)の方がOpen XMLよりもずっと優れている理由を明確にしたと思う」と述べている。

 「ODFは今日、世界が競争、革新、顧客のコスト削減を促進するために必要としているものだ。今回の件は、真のオープン標準とプロプライエタリ製品をXMLで文書化したベンダー主導規格の対決の例だ。ODFは未来に関するものであり、Open XMLは過去に関するものだ。われわれは未来に投票した」(スーター氏)

 Microsoftでインフォメーションワーカービジネス戦略を担当するゼネラルマネジャー、アラン・イェーツ氏は米eWEEKの取材で、「標準承認の投票は賛成が20票で、反対はIBMの1票だった」と述べている。

 イェーツ氏によると、この結果は、IBMがこの問題をめぐってほかのメンバーから孤立していることを示すものであり、また「同社の立場を示すものでもある」という。

 「IBMがこのような立場を取ったのは非常に残念だ。Open XMLとODFが異なるニーズに対応するものであるのは明らかだ。ODFは開拓的なアプローチであるのに対し、Open XMLはドキュメントの互換性と相互運用性に向けた現実的なアプローチである」と同氏は指摘する。

 同氏によると、IBMのような大企業が先頭に立って、Open XMLフォーマットをめぐる対立を生み出そうとしている理由が分からないという。

 「IBMは、ODF、つまり彼らの商用製品がサポートする単一のフォーマットを強要することに躍起になっている。ODFを強要する同社の姿勢は、オープンな標準、相互運用性、選択肢などについて彼らが常日ごろ言っていることと正反対だ」(同氏)

 Open XML規格は、約6000ページにわたる非常に詳細な仕様となっている。これは、MicrosoftおよびEcmaの技術委員会が、当て推量を避け、同規格を使用するアプリケーションがどんな結果を得るのかを明確にするためには、詳細な仕様が重要であると考えたからである。

 この規格は「非常に長ったらしい」という批判に関しては、「Open XML規格に対する非合理的な批判はたくさんあり、これもその1つだ」とイェーツ氏は話している。

 「これまで使ってきた製品と下位互換性がない規格を作成することをユーザーが求めているとは思えない。大英図書館と米国議会図書館は、仕様を詳細なものにするようわれわれに要求した。この新フォーマットを採用した場合に、既存の文書がオリジナルに忠実に再現されるようにしたいからだ」(同氏)

 Ecmaの技術委員会は、Open XML規格の一部分だけを利用する必要がある開発者でも簡単にそうすることができるように、同規格をアーキテクチャ的に明確化し、分かりやすく整理するのに力を入れた。

 約750人の開発者がこのフォーマットを検証してきたが、これまでのところ「彼らは規格に対する不満をあまり口にしていない」とイェーツ氏は話している。

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