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» 2006年12月12日 08時00分 UPDATE

次世代ITを支える日本の「研究室」:ケータイだけでできる動画共有――映像インデクシング技術 (1/3)

YouTubeに代表されるCGV(Consumer Generated Videos)として、アマチュアが個人で撮影したパーソナル映像をネット上に気軽に公開できる時代になった。一方で、見る側に映像の内容を効率良く伝えることが目下の課題となっている。

[富永康信(ロビンソン),ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムック「次世代ITを支える日本の研究室」でご覧になれます。


動画は情報を効率良く伝えることが苦手なメディア

 このところ、動画対応のブログ(ブイログ)やモバイルブログ(モブログ)、YouTubeを代表とするオンライン動画共有・投稿サービスが登場し、アマチュアが撮影したビデオ映像を公開するチャンスが急激に増えつつある。特にカメラ付きケータイの普及により、誰もが、いつでもどこでも簡単に動画を撮影できる環境になってきた。

 しかし、テキストや静止画像とは異なり、動画は情報を効率良く伝えることが苦手なメディアといえる。ブイログなどは、始めから終わりまで視聴しないとその動画にどんな内容が盛り込まれているかは分からないものが多い。また、ブログの記事と映像とがどの部分で対応しているか、ちょっと見ただけでは分かりにくい。

 そのため、映像には編集という作業が必要となるのだが、現実はパソコンでの映像編集は難解で、一般人にはまだまだハードルが高い。これからのCGVには、どんな内容が収められているのかを端的に伝えるための、何らかの仕組みが必要なのである。

ケータイで利用できる映像インデクシング技術

 NTTサイバーソリューション研究所では、映像を解析してそのメタデータを用いる映像索引付け(インデクシング)技術を活用し、それらの課題を解決しようと試みている。すでにNTTの研究所では、1999年ごろから映像インデクシング技術の「SceneCabinet/Panorama」を開発。映像認識技術により、映像中のカット点やテロップ文字などの映像内容が変化するポイントを自動抽出し、それらイベントの静止画像を一覧表示できる機能を、主に放送局や映像制作の現場などで役立てられるよう研究を進めてきた。

図1 「携帯動画パノラマ」の概要

 そして今回は、その技術を応用することで、広く一般に普及している携帯電話でも簡単に利用できるよう一歩進めた。それが「携帯動画パノラマ」と呼ばれるシステムである。ケータイのブラウザ上でも、撮影映像の編集や「飛ばし閲覧」ができ、重要な映像シーンだけを蓄積/公開することもできるようになった。

 また、映像のフレームをシームレスにつなぎ合わせる技術も導入し、自動的にパノラマ画像を作る機能も盛り込んだ。映像内の空間的な広がりを、パノラマ状の静止画に表現することで、映像を終始再生しなくても全体の内容を端的に理解できるようになる。さらに、映像中の特徴的なシーンを検出し、そのシーンを連続したサムネイル画像として抽出することで、映像の時間的な変化を切り出して表現することができる。

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