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特集

「行く年来る年2006」ITmediaエンタープライズ版番外編:

スパムメールにも押し寄せたWeb 2.0の波 (1/2)

スパムメールは本当に邪魔な存在だ。ただ、その文面を見てみると大まかなトレンドを見て取ることができる。今年のスパムの流行は、ずばり「Web 2.0」だ。
2006年12月28日 11時30分 更新

本記事の関連コンテンツは「年末緊急特番!ボットネット対策のすすめ」でご覧になれます。


 自慢じゃないが、受け取るスパムメールの量には自信がある。システム側のフィルタを通した上で、平日で数十通、休日になれば200通は下らない数が来るのだから、我ながらあきれるほどだ。

 このスパム、もちろん、中身など見ずに「即削除」というのが正解である。とはいえ漫然と見ていると、人の世のサガというものが見えてきてなかなか趣深い。この記事では筆者が受け取ったものを元に、2006年のスパムメールの大まかなトレンドを紹介してみたい(関連記事)

スパムでもブームになったWeb 2.0

 長年スパムの群れを見ていておもしろいと思うのは、巧みに時事ネタ、特にIT関連のトピックを拾い上げ、スパムの文面に反映させていることだ。何とかして開いてもらおう、読んでもらおうという作者の涙ぐましい努力のたまものであろうか。

 日本語のスパムメールで最も多い出会い系では、当初「メルマガに登録ありがとうございました。確認のため下記をクリックしてね」「掲示板で連絡を取りましょう、だからURLをクリックしてね」という内容が多かった。

 ところが今年あたりから徐々に、「ブログに写真を張ったから、下のリンクから見てね」というのが増えている。

 ソーシャルネットワークサービス(SNS)も活用されているようだ。何らかのコミュニティサービスからのお誘いやエラーのお知らせメールを装う手法は、確実に最近のはやりの1つになっている。苦笑せざるを得なかったのは、国内最大手のSNSサービス「mixi」の名前を悪用したケースだ。本文では「mixiに加入したから見に来てね」と誘っているのだが、肝心のURLを見るとまったく縁もゆかりもなさそうな怪しいドメイン、という代物だった。

 ところが最近、SNSとはいえむやみに個人情報を公開するのはあまりよろしくない、と注意が呼び掛けられるようになってきた(関連記事)。するとさっそく、それを逆手にとったスパムが届くようになった。「いろいろ個人情報とかが怖いのでmixiやめました。別のところに移動したからアクセスしてね」なんて具合だ。いやはや、敵も然る者、考えたモノである。

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 ごくまれに、突拍子もないストーリー展開を組み立て、笑わせてくれるスパムもある。今年、一番わたしのツボに入ったのは「パキスタン人の彼氏が住職をクビになって……」というスパムだった。詳しい内容は、Googleなどで検索すればおわかりになると思うのでここでは割愛するが、注目すべきはこのスパム、文中で「動画を見てね」と紹介していることだ。これなどは、YouTubeをはじめとする動画共有サービスの流行を踏まえたものかと思わされる。

 こんな具合にスパムメールの世界にも、ブログやSNSといったWeb 2.0の波が確実に押し寄せてきているようだ。だからといって、けっして彼らの誘いに乗ろうとは思わないが。

見事にソーシャルエンジニアリングに引っかかる

 定量的な計測まではしていないが、英語のスパムメールで最も多いと感じられる内容は「Windows、Officeその他の海賊版、売りまっせ」というものだ。あとは石油などにからめた投資、投機関連のものが多い。ま、とにかくお金がらみの内容が多いみたいだ。

 一方日本語のスパムとなると、圧倒的に「出会い系」が多い。それもわたしの目から見ると、かなりサムーイ、思わず引いてしまう文面が多いのだ。世の男性諸氏ってのはこういう言葉にふらふら〜とくるものなのだろうか。

 次いで多いのは「楽して儲ける方法お教えします」的内容だが、世の中、そんなに心の広い人ばかりで大丈夫なのだろうかと、かえって心配になる。故・中島らも氏がエッセイなどでよく書いていたが「そんなにおいしい話は、人に教えちゃいけません」。ま、この手のメールはたいてい、「楽して(送り手が)儲かる方法お教えします」だと思って黙殺しておけば間違いない。

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[高橋睦美,ITmedia]

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