甘い言葉に要注意――バレンタイン便乗のウイルスやスパムが急拡散

バレンタイン当日の2月14日、メールで増殖するウイルスや、グリーティングカードを装ってトロイの木馬サイトに誘導するスパムがネットで急速に広まった。

» 2007年02月15日 09時07分 公開
[ITmedia]

 バレンタインデーの2月14日、恋愛に関するメッセージを装ったウイルスやスパムがネットで急速に広まった。

 セキュリティ企業のSophosによると、バレンタインワームの「Dref-AB」が14日朝から急拡散した。同社が各国に張り巡らしたウイルス監視ネットワークでは、グリニッジ標準時午前0時以降に検出された全マルウェアのうち76.4%をこのワームが占めた。

 Dref-ABは「A Valentine Love Song」「Happy Valentine's Day」などバレンタインにちなんだ件名のメールで届き、「flash postcard.exe」「greeting card.exe」などの添付ファイルにウイルスが含まれている。

 PC上で添付ファイルを開くとワームが実行され、感染PCから収集した電子メールアドレス宛てに同じワームを送りつける。さらに、PCを乗っ取ってスパム送信のためのボットネットに利用する目的で、別のマルウェアをインターネットからダウンロードしようとする。

 一方、F-Secureは同日、バレンタインのグリーティングカードを装ってトロイの木馬サイトを閲覧させようとするスパムメールが流行しているとして注意を促した。

 このスパムは実在するオンライングリーティングカードサービスを偽装。バレンタインカードの配達通知メールを装って「eカードを見るには次のリンクをクリックしてください」と促している。

 リンクをクリックすると、偽のMacromedia Flash Playerのインストールページにリダイレクトされるが、これがトロイの木馬になっていて、ユーザーのシステムにはさらに別のトロイの木馬がダウンロードされる。

 バレンタインのグリーティングカードを開く際は注意を払い、システムには確実にパッチを当てておくようF-Secureは呼び掛けている。

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