ウティマコは企業向けセキュリティスイートを発表した。日本市場での製品展開を本格始動する。Windows Vistaの暗号化機能「BitLocker」にも対応した。
ウティマコ セーフウェアは3月7日、企業向けセキュリティ製品スイート「SafeGuard Enterprise 5.0」を発表した。日本語版を5月末に発売する。
SafeGuard Enterprise 5.0は、企業のPCやPDAなどのモバイル端末、外部メディア、サーバ、電子メールで利用される情報データを包括的に保護するセキュリティプラットフォーム。認証およびデータ暗号化、監査機能などを備え、統合管理モジュール「Management Center」など6種類のモジュールで構成されている。
来日した独Utimaco Safewareのマーティン・ヴュルファートCEOは、「企業セキュリティは、部分単位でアプローチする時代から統合的にアプローチする『Data Security 2.0』の時代になった。当社は、データの利用形態に合わせ『保存』『実行』『転送』の3つのテーマで360度を包囲する統合セキュリティ環境を提供する」と述べた。
SafeGuard Enterpriseで最初に提供されるManagement Centerは、追加発売されるサーバ暗号化モジュール「File & Folder Encryption」やデータ転送モジュール「Data Exchange」など、すべてのモジュールを統合管理する。
WindowsのActive Directoryと連携し、デバイス単位での詳細なポリシー設定やログ情報の管理・保存、レポートが行える。また、管理責任者やヘルプデスクといった担当者の業務内容に応じた詳細な管理者ポリシーの設定も行うことができる。
SafeGuard Enterpriseで特徴的なのが、「Partner Security Plug-in」と呼ばれるAPIだ。これを利用して、サードパティー製のモジュールをも統合した企業独自のセキュリティプラットフォームを構築することができる。
このAPIで、Windows VistaのEnterprise/Ultimate版に搭載されているHDD暗号化機能「BitLocker」を、Management Centerから管理することができるようになった。「検証を進めており、日本語環境も2007年下期に正式リリースできるだろう」(関川誠チーフ オペレーティング オフィサー)という。
日本法人ウティマコ セーフウェアのヤーン・ボスフェルト代表取締役は、「日本は特にモバイル環境が急速に広まっており、モバイルデータセキュリティの分野でトップを目指したい」と話し、日本企業との技術提携や販売代理店網の拡大に注力する。
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