内部統制活動を低価格に支援――サイボウズとブリングアップ

サイボウズとブリングアップは、内部統制支援システム「Gamma Engine for Cyboze」の提供を開始した。同社のデータベース製品をベースに、内部統制活動の実施や記録をシステム的に行える。コンサルティング込みで500万円という低価格で提供する。

» 2007年03月19日 15時42分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 サイボウズとサイボウズグループのブリングアップは3月19日、内部統制支援システム「Gamma Engine for Cyboze」の提供を開始した。同社のデータベース製品をベースに、日本版SOX法への対応で求められる内部統制活動の実施や記録をシステム的に行えるようにした製品。コンサルティング込みで500万円という低価格で提供する。ブリングアップのCOO兼取締役の中田匡紀氏は「価格面で圧倒的優位だ」とアピールした。

青野慶久氏と中田匡紀氏 サイボウズの青野慶久社長(左)とブリングアップの中田匡紀COO兼取締役(右)

 Gamma Engine for Cybozeは、日本版SOX法で求められる「業務記述書」「業務フロー図」「リスクコントロールマトリックス」(RCM)の整備と、これらを基にした内部統制活動の実施を支援するツール。内部統制の整備状況や運用状況、内部監査状況の記録といった統制活動を確実に行えることに主眼を置いた。

 「現在多くの企業で行っている文書の整備は内部統制のスタート。このルールに従って、担当者が記録を残し、経営者がチェックし、改善する運用を行わなければならない。しかし、手作業で行うには膨大な作業となってしまう」と中田氏は話す。

 同製品では、同社のデータベース製品を活用するため、Webベースでのシステムとして文書を一元管理できる。文書の世代管理やアクセス権管理などのセキュリティ面では、同社グループウェアの機能を利用する。内部統制に必要な機能をのみを開発したため、低価格で提供できるのが大きな特徴という。

 価格は500万円(税別)。2年目以降は100万円がかかる。公認会計士が監修したRCMテンプレートや、ブリングアップによるコンサルティングも付加して提供する。「価格面では圧倒的な競争優位にある。安すぎて反対に心配になる顧客もいるようだ」と中田氏。

 サイボウズの青野慶久社長は「内部統制の大変さを身をもって体験したが、業務フローの文書化よりも、日々チェックして記録を残すPDCAサイクルを回す方が難しい。簡単に構築・運用できるようにしたい」と話した。

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