文書のライフサイクル管理を支援する「ドキュメントライブラリ」エンタープライズコンテンツ管理【機能詳解】(1/2 ページ)

効率的なエンタープライズコンテンツ管理(ECM)を実現できるとして注目を集めるMicrosoft Office SharePoint Server 2007。その代表的な要素である「ドキュメントライブラリ」について解説する。

» 2007年03月20日 08時00分 公開
[ITmedia]

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ドキュメントライブラリとは

 Microsoft Office SharePoint Server 2007(SharePoint 2007)では、サイト上の要素をリストやドキュメントと呼ばれる集合で管理する。ドキュメントライブラリはSharePointテクノロジの代表的な構成要素の1つであり、Webサイト上でのファイル共有を実現する。Officeドキュメントを始めとするさまざまなファイルを登録することができ、そのライフサイクルや利用シーンを支援する多くの機能が搭載されている。SharePoint 2007ではコラボレーションによる文書作成など従来からの機能に加え、Officeクライアントとの連携も大幅に強化された。

ドキュメントライブラリ画面

バージョン管理

 ドキュメントライブラリには従来からバージョン管理の機能が搭載されていたが、SharePoint 2007ではメジャーバージョンとマイナーバージョンを使い分ける新しい機能が加わった。一般ユーザーに公開されるバージョンはメジャーバージョンとして公開する。さらに新しいバージョンを作成する場合は枝番のついたマイナーバージョンとして発行することができ、この場合でも一般ユーザーがアクセスするのは最後に発行されたメジャーバージョンのままである。つまり公開しているバージョンを固定したまま、次の公開に向けた編集作業を裏で進められるようになったのである。

 この機能は、有効期限のある資料を管理する場合などに大変便利である。例えば今月中だけ有効な価格表をメジャーバージョンとして公開したまま、その裏で来月用の価格表の編集をマイナーバージョンで進め、月が変わるタイミングで次のメジャーバージョンとして公開する。このようにして利用することで、公開用と編集用の場所を分けることなく、1つのドキュメントのライフサイクルを1カ所で確実に管理することができる。

メジャーバージョンとマイナーバージョンの表示

ごみ箱

 SharePoint 2007ではドキュメントライブラリにごみ箱機能が搭載され、誤って削除したファイルをユーザーが自分で復元することができるようになった。これによりネットワーク上のファイルに対しても、デスクトップ上のファイルと同様の感覚で安心して扱うことができるようになった。

ドキュメントライブラリに搭載された「ごみ箱」。ドキュメントライブラリごとに個別に提供される
チェックボックスをオンにして[選択したアイテムの復元]をクリックするだけで、元の場所にファイルが復元される
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