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» 2007年03月26日 15時48分 UPDATE

Red HatがMicrosoftに似てきた? (1/2)

“オープンソースをベースとするビジネスをしているのであれば、恩を仇で返すようなまねをしてはならない”。マスリ氏は、自らのブログで強く訴えた。その内容とは。

[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Red Hatがオープンソースコミュニティーから激しい非難を受けている。

 同社の「Hibernate」プラットフォームのトレーニングやコンサルティングを提供している独立系コンサルタントに対し、同社の顧問弁護士が停止命令書簡を送付したのが原因だ。

 Red Hatがオープンソースコミュニティーの上に同社の巨大な影を投げかけたという問題は、ラスベガスで開催された「TheServerSide Java Symposium」の参加者の間にも多少の波紋を呼び起こした。同シンポジウムには、Javaの中核的開発者やオープンソースの熱心な支持者などが参加した。

 ワシントン州レドモンドに本社を置くNeward & Associatesの創業者であるテッド・ニューアード氏は、「Red Hat Inc.: The Next Microsoft?」と題したブログ記事の中で、「Red Hatが今でもインターネットにおけるオープンソースの中心的存在であり、支持者たちに愛され、自由主義を目標に掲げていると、皆さんは思っているのだろうか」と述べている。そして同氏はRed Hatの停止命令書簡の文面を掲載し、「これを読んで、皆さんの考えが少しばかり変わったのではないだろうか」と付け加えている。同氏は、Red Hatから停止命令書簡を受け取った企業からコピーを入手した。

 ニューアード氏のブログに掲載された書簡は、「Red Hatは、貴社がHibernateのトレーニングコースを提供しているのを知ることとなった。Red Hatは、書面による合意なしに当社の商標を使用することを許可していない」と述べている。

 さらに同書簡は、「Red Hatは、Hibernate商標(米連邦登録番号:3135582)を含む多数の商標の所有者である」と言明する。

 「貴社が直ちにHibernateのブランドを冠したトレーニング、ならびにRed Hatの商標あるいは誤解を与えるような類似商標を使用したトレーニングを中止するようRed Hatは要求する。貴社がオブジェクト指向のリレーショナルデータベースのマッピングに関するトレーニングを提供するのは構わないが、貴社の製品やサービスの宣伝にHibernateという名称を使用してはならない」と同書簡は続ける。

 Hibernateは、Java用のオブジェクト/リレーショナルパーシステンス機能とクエリサービスを提供する技術であり、JBossによって開発された。皮肉にも、JBossは2005年に同じような批判にさらされた。欧州の企業などがJBossのトレーニング/コンサルティングサービスの宣伝でJBossという名称を使用していたのをJBossが問題視したことに対して、一部のオープンソース信奉者が同社を批判したのである。

 TheServerSide Java Symposiumのパネルディスカッションで、コミュニティーサイト「JBoss.org」の技術リーダーであるボブ・マクフワーター氏は、「重要なのは、商標の使用とは何かを明確にすることだ。最近持ち上がった大きな問題は、商標に関することである。これは結局、商標法に帰着する問題だ。もちろん当社は今でもオープンソース企業である」と述べた。

 パネルディスカッションの後で米eWEEKの取材に応じたマクフワーター氏は、「すべて商標法に基づいている。われわれは悪い企業ではない」と語った。

 しかしカンファレンスの参加者の間には、この問題が拡大するのを心配する声もあった。

 ある参加者(匿名希望)は、「パイ(市場)を大きくすることの方が大切だ。Red Hatはたぶん、市場が飽和状態に達したので、弱い者を脅そうと思ったのだろう」と話す。

 別の参加者(匿名希望)も、「彼らは雑魚を追い回しているように思える。法廷で争う余裕のない零細企業を相手にしているのだ」と指摘する。

 一方、Red HatのJBoss部門の内部関係者は、「この件についてはまったく知らなかった」と弁解している。しかし、別の参加者からは、この問題が深刻化する可能性を強調している。

 この参加者(匿名希望)は、「これは、オープンソースの本質がコミュニティーであり、コードであるという理想主義を葬る棺に新たな釘を打ち込もうとするものだ」と話している。

 「今日、オープンソースビジネスはクローズドソースビジネスと同様にいやらしくなり、同じ手段を用いて競争を封じ、自社のブランド(これは個人の主観によって異なる)を守ろうとしている。問題は、コミュニティーが立ち上がって彼らの下を去るのか、それともオープンソースの強力な流通チャネルを原動力とする独占要因が非常に強力になったために、コミュニティーが既に囲い込まれてしまったのかということだ」(同参加者)

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