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» 2007年03月30日 08時00分 UPDATE

オラクルデータベースの新潮流:Oracle GRIDの導入はベンダーロックインにつながるか? (1/2)

従来は、部分最適化された情報システムがいくつも存在することが当たり前だった。その結果、運用管理コストがかさむようになり、新規システムへの投資を圧縮せざるを得ない状況に陥っていった。そうした情報システムのあり方を根本的に見直し、標準技術によってシステム統合を実現する基盤を構築しようというのが、Oracle GRIDの基本思想である。

[敦賀松太郎,ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「オラクルデータベースの新潮流」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。


システム統合による効率化を目指して

 コンプライアンスへの対応が契機となり、多くの企業で情報システムを見直す動きが活発化している。ただし、その取り組みは企業によって三人三様であり、目的も実践方法も大きく異なる。ある企業では、既存の情報システムをできる限りそのままにして、付け焼刃的に内部統制を実現できれば良いと考える。ある企業では、既存の情報システムをすべて壊し、まったく新しいシステムを作り直そうとする。

 情報システムを再構築するからには、既存の問題点を洗い出し、それらを解決したものにしなければならないと考える企業もある。こうした企業は、情報システムを経営戦略の要として位置付け、情報システムに対して常に課題意識を持って改善しようと取り組んでいるものだ。そんな企業の多くに共通して浮かび上がってきたのが、運用管理コストの圧縮と、無駄なシステムリソースの整理という課題だった。

 従来の情報システムは、それぞれ個別の業務に必要な要件を満たすことだけを考えて構築されてきた。そのため、個別の業務システムを実現するのに最も適した製品を選択するという、いわゆる“ベスト オブ ブリード”型のシステムが乱立することになった。各システムは、それぞれ業務システムとしては申し分ないものの、他の業務システムとの連携は容易ではない。しかも、各業務システムをそれぞれ個別に面倒を見なければならないため、運用管理コストはみるみるうちに膨らんでいった。

 個別の業務システムは、運用管理コストだけでなく、ハードウェアやソフトウェアのコストも無駄に増大化させていった。例えば、ある業務システムでは、可用性を向上させるために、稼働系システムのほかに待機系システムを用意してクラスタ構成にしている。別の業務システムも同様に、クラスタ構成で冗長化した。これにより、普段の業務では稼働していないサーバコンピュータやソフトウェアがいくつも存在することになった。もちろん、サーバコンピュータを導入するコストはかかるし、使っていないからと言ってソフトウェアのライセンス料がタダになるわけではない。

 また、各業務システムの大部分は、処理のピーク時を想定した構成で組まれることが一般的である。それがたとえ年1回のピークであっても、その時の処理が十分にこなせるだけのリソースを用意する。そのため、大部分の業務ではプロセッサやメモリのリソースが使われず、遊んだままになる。

 こうした無駄をなくすためにオラクルが提案しているのが、「Oracle GRID」である。Oracle GRIDは、散在して複雑化したシステムを統合し、すべての業務システムが利用する共通の情報システムインフラを構築しようというものだ。

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